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COBOLの特徴や将来性・市場について

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2022年06月09日

COBOLは、COmmon Business Oriented Languageの略称であり、1959年米国のデータ組織言語協議会によって開発された事務用共通プログラミング言語となります。

COBOLの特徴としてまずはじめにあげられることは、高級言語というより自然言語に近い構文を用いて書かれるものであり、コンパイルによって機械語に翻訳されることです。

この特徴によって、比較的理解しやすい構文と汎用性を持っていることが言えるでしょう。

また、事務用のプログラミング言語として開発されたため、事務での一括処理(バッチ処理)に向いているという特徴があります。

1959年という時代は、Excelなどの表計算もまだ無かった時代ですので、このような言語が開発された背景となっているのでしょう。

更なる特徴としては、標準規格が定められているため、OSに依存しない言語であることや、拡張・応用がしやすく、将来の変更や修正が簡単であるということもあげられます。

以上の特徴を持つCOBOLは、数字の計算や扱いに長けており、経理や金融系の業界とは親和性の高いプログラミング言語ですね。

COBOLの習得難易度・勉強方法・資格

COBOLの難易度は比較的簡単だと言われており、それは文章形式で記述する記述言語であるという特徴が理由としてあるでしょう。

一方で、プログラミング言語に慣れてきた方にとっては、英文のように記述されるCOBOLの文法にいくらか戸惑うこともあるかもしれません。

このCOBOLを勉強して習得していくためには、まず自身のパソコンでの環境構築や使い方をマスターする必要があります。こうした方法については、web上にいくつも参考サイトや記事が載っているので、参考にしてみてください。

また、その後は参考書を使った独学やオンライン教材のドットインストールなどを用いて知識と経験を積んで、実務への助走を始めることが大切となってきます。

COBOLを記述する能力を証明する資格としては、情報処理推進機構(IPA)が実施するCOBOLプログラミング能力認定試験というものがありましたが、2019年秋からの廃止が決まっています。

需要や受験者が減少していることが理由としてあげられますが、代替するような他の資格は今のところ無いというのが現状です。

COBOLの将来性・市場

COBOLのプログラミング言語としての将来性は、正直尻すぼみであるということが現状です。

前章で述べたように、受験者の減少からIPAが実施するCOBOLプログラミング能力認定試験は廃止となってしまいましたし、近年新規開発としてCOBOLをプログラミング言語として採用する企業はほぼ無いのではないでしょうか。

一方で、市場にある案件や求人などを見てみると、まだCOBOLを使ったものが多く出回っていることが分かります。

というのも、歴史のあるシステム構築などにおいてCOBOLを使っている企業は、セキュリティ面での脆弱性やよほど転換の必要に迫られない限り、言語を一新するということは行わず、保守・運用においてCOBOLを書くことのできるエンジニアはいまだに求められているのです。

その一方で、若いエンジニアの方やこれからプログラミングを学んでいこうとする方で、メインとしてCOBOLを選ぶという方は少なくなっているため、人材あたりの案件数は多くなる可能性もあります。

将来性については疑問がつきますが、裏を考えればこのように考えることもできるため、学習するべきかどうかはご自身で判断してみてください。

COBOLの主要なフレームワーク

COBOLをコンピューターで利用するためのオープンソースプロジェクトについて、いくつか説明します。

GnuCOBOL

オープンソースのCOBOLコンパイラであるGnuCOBOLは、COBOLのコードをC言語に変換して、コードをコンパイルします。

COBOLを使った開発を行うエンジニアの方にとっては必需となるこのGnuCOBOLは、需要が少なくなってきた今でも1日に数百のダウンロードを記録しており、2017年にはアップデートも実行された、いまだ健在のトランスレーターとなります。

COBOL bridge for Node.js

COBOLコードをNode.jsのプロジェクトで利用するためのオープンソースプロジェクトが、COBOL bridge for Node.jsです。

JavaScriptをサーバーサイドでも動くようにしたNode.jsは、フロントエンドとサーバーサイド両方に対応し、現在大きな人気を誇る注目のプログラミング言語であるので、COBOLとの連携で使いやすくなることは間違い無いですね。

以上2つがCOBOL開発のための主要なプロジェクトとなります。

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