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白色申告とは?そのやり方から青色申告との違い、提出方法まで幅広く解説[白色申告とは]

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2022年06月06日

IT業界であってもフリーランス、個人事業主として働き始めた方は確定申告をしなければなりません。確定申告とは簡単に言うと「前年の1月1日から12月31日までの収入と支出」を税務署に報告し所得を計算し、それに従い所得税を納付することです。
そしてフリーランス、個人事業主の方が確定申告をする場合、白色申告と青色申告という2つの申告方法があり、どちらかを選ばなければなりません。この2つの申告方法には、それぞれメリット、デメリットがありますが、最初は白色申告から始めるのが簡単で確実です。
そこで白色申告について詳しく説明します。まず白色申告を覚えることが確定申告を知る基本でもあるからです。

白色申告とは

白色申告とは「節税はできないけれど、収入と支出の記録(これを帳簿と言います)はごく簡単なもので良い」という申告方法です。フリーランス、個人事業主として働く場合、帳簿を付けなければなりませんが白色申告では「いつ、いくらの収入、支出があった」という記録をしておくだけで良いのです。こういった簡単な記録の帳簿を「単式簿記」と呼びます。この記録を1年間、付ければ年間の収入総額と支出総額が計算できます。そして収入総額から支出総額を引いたものが所得となり、それを確定申告するだけで済むのです。

なお、支出に「普段の生活費」を入れることはできません。あくまで「仕事に必要な支出」だけです。例えば仕事用のパソコン購入代金、仕事用の文房具購入代金、客先への交通費、などです。これを「必要経費」と言いますが、「仕事に必要な経費」と理解して下さい。

記録しておくべきことは「発生年月日」「収入か支出かの区分」「内容」「金額」だけですが、領収書や請求書など、その記録の裏付けとなる書類が必要です。但し、電車やバスの交通費については領収書無しでも構いません。

白色申告と青色申告の違い

青色申告は事前に届け出が必要

青色申告をするには事前に「所得税の青色申告承認申請書」を税務署に提出し承認を得る必要があります。ですので、それをしていない方は全て白色申告となります。白色申告は事前に申請すべきことはありません。

帳簿の付け方が違う

白色申告は簡単な収支記録である「単式簿記」で済みますが、青色申告では「複式簿記」という「お金の動きとその原因」を示す本格的な帳簿を付けなければなりません。
複式帳簿をつけるには経理の知識が必須となりますので、知らないのであれば勉強して
知識を身に付けておく必要があります。

確定申告の時に提出する書類が違う

白色申告では収支記録に基づいて「収支内訳書」というものを作って提出するだけです。これは単純に収入と支出を種類別に合計しただけのものですので手作業でも作れます。
青色申告では「損益計算書」「貸借対照表」という本格的な決算書類を提出する必要があります。これらを作成するには経理システムが必要になることもありますし、それを使いこなす知識も必要となります。

特別控除の有無

なぜ、そんな面倒なことをしてまで青色申告をする人がいるのかというと、それは「特別控除」というものを受けられるからです。特別控除とは収入から無条件に差し引いて良い金額のことです。つまり特別控除を受けると収入金額が少なくなり所得も低くなり所得税も低くなるのです。白色申告には特別控除はありません。つまり「手間をかければ所得税を低くできる」訳で「手間がかかっても税金を低くしたい」という方は青色申告、あまり手間をかけたくない、又はかけられない、と言う方は白色申告の方が良いのです。

白色申告のメリットデメリット

メリット1 帳簿も申告書類も楽に作れる

白色申告の最大のメリットは「楽である」ということです。事前に申請する必要もなく、帳簿も簡単なもので済ませられますし、提出書類も手作業で作れるレベルです。
IT業界でフリーランスや個人事業主として働いている方の1年間の収支記録は大量にはなりません。多くても100行くらいです。ですので、確定申告で提出する「収支内訳書」も電卓があれば作れますしエクセルを使える方であれば、もっと楽に作れます。「間違いなく収支の記録だけ付けていれば良い」という気楽さが最大のメリットと言えるでしょう。

メリット2 経理システムが不要、知識も不要

白色申告だと経理システムは必要ありません。また経理の知識も必要とされないので楽でもあります。

デメリット1 節税ができない

最大のデメリットは「 青色申告ほどの節税はできない 」ということです。特別控除がありませんので、やむを得ないことなのですが、青色申告をするのに必要な作業は結構、大変なことも事実です。IT関係の仕事は多忙であることが多く、面倒な手間をかけている時間は取れない、と言う方も多いでしょう。
節税のために本業に支障が出たら節税すること自体がデメリットになってしまいます。そう考えると「多少、税金を多く払っても簡単に済む方が良い」と考える方がいても当然です。
つまり見方を変えると、このデメリットはデメリットではないとも言えるのです。

デメリット2 赤字の繰越ができない

所得金額は収入金額から必要経費を引いて計算されます。従って必要経費が収入を上回ってしまった場合、所得金額はマイナスとなり、これを「赤字」と言います。
青色申告では赤字になった場合、その赤字分を翌年の確定申告で収入から差し引くことができますが、白色申告ではできません。これは商売をしている方にはデメリットと言えますが、IT業界でフリーランス、個人事業主をしている方で赤字になる、ということは「1年間、ほとんど、収入がなかった」ということで、極めて例外的なケースでしか有り得ません。
従って赤字繰越ができないことがデメリットになることは、ほとんどないと言って良いでしょう。

白色申告をするべき人

IT業界でフリーランスや個人事業主をしている方の中には確定申告は白色申告にした方が良い、という方がいます。どういった方がそうなのか列挙してみます。

年度途中で会社を退職しフリーランス、個人事業主になった方の最初の確定申告

会社員は源泉徴収といって会社側が所得税にあたる金額をあらかじめ給与から引いて社員に給与支給しています。そして12月の給与支給時に年末調整という物を行い、会社が社員に代わって所得税を納めてくれています。
所得税の計算方式というのは毎年、何等かの変更があるのですが「今年の計算式」というのは10月頃に決まり発表されます。従って、それまでの間は「去年の計算式」で計算した所得税額を給与から引いています。いわば「仮預かり」みたいな状態になっているのです。ですので、12月の給与支給時に「今年の計算式」で計算した「本当の所得税額」と「仮預かりしていた所得税額」を比較し「多すぎれば返す」「少なければ給与から足りない分を取る」という作業をしており、これを年末調整と言います。


つまり「年度途中で退職した人」は会社に源泉徴収された「仮預かりの所得税」が残った状態になっているのです。その状態を解消するためには確定申告をして在職中の給与収入と退職後の収入と支出を申告すれば税務署で年末調整と同じ作業をしてくれます。
この場合、ほとんどは源泉徴収金額が多く還付されることになります。何故なら、会社員でも受けられる控除が沢山あるからです。配偶者控除、生命保険控除、個人年金控除、地震保険控除、扶養親族控除などがあれば、その分、所得は低くなり結果的に「多く取り過ぎていたから戻します」となります。ですので、簡単に済む白色申告で十分なのです。
青色申告にした場合、特別控除は全く効果を発揮できず、面倒な帳簿付けと書類作成作業をする羽目になってしまいます。

年度途中、特に6月以降に会社を退職してフリーランス、個人事業主になられた方の最初の確定申告は白色申告にした方が良い、というのは、このような事情によります。
退職後の収入が莫大である場合は、この限りではありませんが、会社員時代の給与より少し多い、という程度であれば最初は白色申告で十分なのです。

経理作業に苦手意識のある方

青色申告をすると帳簿も提出書類も本格的なものになります。会計ソフトを使うにしても、会計ソフトは「ある程度、経理の知識がある人」を前提として作られているので「全く知らない」のでは使うことができません。ですので、青色申告をする場合、多少なりとも経理の勉強が必要です。従って経理作業に苦手意識のある方は白色申告をお勧め致します。

赤字になってしまった方

IT業界でフリーランスや個人事業主をしていると、思わぬアクシデントに巻き込まれることがあります。
病気にかかってしまい仕事がほとんどできなかった、とか不況で仕事がほとんど取れなかった等です。こういう事態になってしまった場合、年間収支が赤字になることがあります。

収支がマイナスでは青色申告にしても特別控除が全く効果を発揮せず手間がかかるだけです。もし、それまで青色申告をしてきたのであれば赤字繰越ができますが、それは「来年、ちゃんと収入があれば」の話です。その見込が立たない場合は「青色申告の取りやめ申請」というのを出せば、白色申告に戻すことも出来ます。
白色申告に戻せば面倒な経理作業から解放され事務処理を楽にすることができるのです。

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[ 白色申告の書き方 ]

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