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【組み込みエンジニアとは?】組み込みエンジニアの仕事内容、必要スキルから収入、将来性までを解説

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2022年06月08日

ITエンジニアの中でもハードウェア系開発に属するのが「組み込みエンジニア」です。近年はIoTが様々な分野で活用されており、組み込みエンジニアの躍進が話題になっています。
そこでこの記事では組み込みエンジニアの仕事内容、必要スキルから年収、将来性までを解説します。

組み込みエンジニアとは?

組み込みエンジニアとは家電製品や産業用機器に搭載する制御システムを主に開発しているエンジニアです。
組み込みエンジニアの活躍する領域は広く、エアコンや掃除機等の家電製品や工作機械やショベル機等の産業用機器にも進出しています。近年はIoTの台頭により、更に活躍の場が拡がり、将来有望な職種のひとつになっています。

組み込み系エンジニアと制御系エンジニアの違い

組み込み系エンジニアは機器の根幹となるシステムを担当し、人の操作に関わらない部分の開発を行います。
これに対して制御系エンジニアはシステムを制御する部分を担当し、人の操作に関わる部分の開発を行います。
航空機を例に両エンジニアの違いをお伝えします。
航空機は飛行場を飛び立ち一定の高度になるとパイロットは自動操縦に切り換えます。この後はパイロットが介在せずに航空機は一定の速度と高度を保ち飛行します。この自動操縦システムは組み込み系エンジニアの開発領域になります。
これに対して航空機はパイロットの操縦に旋回したり高度を上げ下げしたりします。この時の航空機を動かす仕組みは制御系エンジニアの開発領域になります。

組み込みエンジニアの仕事内容と実際の仕事例

組み込みエンジニアの概要をご理解頂けたと思います。そこで次は組み込みエンジニアの仕事内容と実際の仕事例をご説明します。

組み込みエンジニアの仕事内容

組み込みエンジニアの多くは家電製品や産業用機器等のメーカーに所属しており、製品内に搭載されるシステム開発を担当しています。具体的な仕事内容は以下に3つのパートに分類されています。

・製品の企画
商品企画部門から出された仕様を元に必要な機能を定義します。競合他社との比較や市場動向の検討等を行うことで新製品の骨格が完成です。

・製品の設計
企画で決定した要件定義に従ってシステム設計を行います。これと同時にハード設計とそソフト設計も同時進行で進められます。
設計がある段階まで進むとモックアップを作って検証作業を行います。

・製品のデバッグ・テスト
製品設計の最終段階となるとデバックと呼ばれるプログラムの不具合や欠陥を取り除く修正を行います。その後に耐久や振動、落下等の各種テストを行って性能が満足していることも確認します。

組み込みエンジニアの仕事例

組み込みエンジニアの仕事例として代表的なものを3つ説明します、

・家庭機器分野
日常生活で使う電子レンジやノートPC等のシステム開発を行うエンジニアです。多くのメーカーが数々の製品を発売しているため、最も幅広い分野と言えます。エンジニアの多くはこの分野に属しています。

・公共機器分野
電車や水道等の公共施設における通信システム等の開発を行うエンジニアです。常に新しい技術を取り入れて通信速度や通信品質の向上に貢献することが要求されます。

・産業機器分野
工場や発電所で使う産業用のロボットアームや溶接機器等のシステム開発を行うエンジニアです。対象製品は産業用であるため、高精度で高品質が求められます。一方でユーザーに応じて仕様が異なるため、臨機応変に対応できる機敏さが要求される仕事です。

仕事のやりがいと難しさ

ここでは組み込みエンジニアが仕事をする上でのやりがいや難しさについて説明します。

創意工夫が生かせる

組み込みエンジニアは世の中に無い初めての機能を製品に盛り込むというチャンスに遭遇することが多々あります。
この時、自己の能力をフル稼働し創意工夫で製品を開発できる醍醐味は味わった者でないと理解できないと思います。
自分の開発した新製品が出荷される時は世の中の役に立っていることを実感してモチベーションが上がります。

常に進化が求められる

組み込みエンジニアとして仕事の難しさは常に進化が求められることです。
特に家電製品は開発サイクルが半年や1年ということも多いです。このため、つい最近出荷した新製品の改良品を開発しなければならないケースがあります。
改良品にはコストダウンや小型化等の差別化を図ることが必要不可欠です。つまり、製品開発に進化が問われるところが仕事の難しさになります。

組み込みエンジニアの平均年収

ここでは組み込みエンジニアの平均年収についてご説明します。

2019年度の「国税庁による民間給与実態統計調査結果」から情報通信業に属する「組み込みエンジニア」の平均年収は、約598万円でした。これに対して会社員の平均年収は約436万円です。つまり、組み込みエンジニアの平均年収は約160万円も多く貰っており、高収入を得られる仕事ということになります。

組み込みエンジニアのキャリアパス

高収入で将来性の高い組み込みエンジニアですが、30代半ば以降は同じ仕事をしていても収入が頭打ちになります。従って収入を上げるためのキャリアパスを考える必要があります。
大きくキャリアパスは2つあるので以下で詳細を説明します。

フリーランスエンジニア

エンジニアとして誰もが憧れるフリーランスエンジニアとして独立することです。
企業に属さない個人経営者で一国一城の主人になります。
しかしながら、実力勝負の世界なのでキャリアや経験が少ないと埋没する可能性もあり、仕事としてリスクが高いことが不安材料のひとつです。ただし、成功すれば年収1000万円を超えることも可能です。

管理職系エンジニア

最小限のリスクで年収を上げる方法は、現在の会社で管理職を目指すことです。
組み込みエンジニアとして培って来たスキルや経験を生かしてプロジェクトマネージャーやテクニカルコンサルタントに従事することで確実に年収アップに繋がります。
ただし、これらの管理職系エンジニアになるためには別のスキルとしてマネジメント能力やコミュニケーション能力が必要不可欠です。従ってこれらのスキルを習得する努力をしましょう。

組み込みエンジニアの必要スキル

組み込みエンジニアは将来有望な職種ですが、業務を行う上で必要不可欠なスキルは以下の3つです。

コミュニケーション能力

IT系エンジニアに共通することですが、ひとりで仕事をすることは殆どありません。仕事のスタイルはチームを組んで製品を開発し、機能単位に担当を分けているケースが多いです。このため、エンジニア同士は進捗状況を確認しながら自己のパートの開発を進めて行きます。すなわち、他のエンジニアとコミュニケーションを取る能力が必要不可欠です。

プログラミング言語のスキル

組み込みエンジニアはマイクロコンピューターに製品の機能システムを搭載することですが、もちろんプログラミング言語のスキルも必要不可欠です。
特に組み込み系エンジニアが使う言語はC言語、C++、アセンブリですのでマスターして置きましょう。

英語のリーディング能力

組み込みエンジニアは上述したようにプログラミング言語もマスターして置くことが望まれます。
これらのプログラミング言語のマニュアル類は英語であることが殆どですので英文のリーディング能力が必須となります。

組み込みエンジニアになるには?

組み込みエンジニアになるための勉強方法、ポイントについて2つに絞って解説します。

プログラミングスクールに通う

組み込みエンジニアになるためには、この勉強方法が最も確実です。昨今は講師が現役エンジニアも在籍していますので不明点があればすぐに聞くことができるというメリットもあります。更にスクールによっては卒業生に対して就職支援もして貰えるケースのありますので組み込みエンジニアになるチャンスが高いです。

Webサイトを利用して独学する

Webサイトで組み込みエンジニアになるための勉強をすることは可能です。しかしながら漠然と独学を始めても長続きしません。そこで手始めに目標として「ITパスポート」の取得をお勧めします。ITパスポートは国家試験であり、IT系企業を狙う入門資格と言っても過言ではありません。
合格するための勉強時間は約3か月と言われており、入門者には最適の試験です。その後に同様の予報方法でプログラミング言語を学んでは如何でしょうか。いきなり高い目標を立てるのではなく段階的に目標を掲げてクリアして行く方がモチベーションも長続きします。

組み込みエンジニアの将来性

組み込みエンジニアはITエンジニアの中でも様々な分野で需要が高く、将来有望な職種です。
特に昨今、IoTが注目されており、関連企業は大きな成長を遂げております。このIoT技術も組み込みエンジニアがカバーする領域であり、益々、重要性の高い職種です。

まとめ

この記事では組み込みエンジニアの仕事内容、必要スキルから収入、将来性までを解説して来ました。
組み込みエンジニアは時代の変化に対して適時、機能をアップデートして行くことが求められる職種です。
このためには日頃からアンテナを高くして市場のニーズを感じる意識が必要不可欠です。

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