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アメリカと比較してわかる、日本でITエンジニアの地位が上がらない理由

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アップル、マイクロソフト、グーグルなど、アメリカには多くの業界を牽引するようなIT企業があります。また、それぞれの企業の経営者は莫大な資産を持っていることがよく知られています。一般のエンジニアも比較的高い収入を得ている人が多いと言われます。

しかし、日本ではアメリカほどそういった話は多くありません。ITベンチャーの経営者などで少し資産を持つ人々はまだしも、一般のエンジニアに至っては、逆に他の職種と比べて待遇が悪いケースもあるほどです。

では、なぜ日本のITエンジニアの地位はこれほどまでに上がらないのでしょうか。

平均年収に見る、日米のITエンジニアの違い

シリコンバレーをはじめとするIT企業の集約拠点で華々しく活躍をし、高収入を得ているアメリカのエンジニア。他方で、中小の企業ではIT土方とも呼ばれるほど低収入で長時間労働が蔓延するなど必ずしも恵まれているとは言えない日本のエンジニア。具体的に両者にはどれくらいの待遇の格差があるのでしょうか。経済産業省が2016年に公表した「IT人材に関する各国比較調査 結果報告書」をもとに見ていきましょう。

日本のITエンジニアの場合

今日も残業

先ほどの経済産業省の「IT人材に関する各国比較調査 結果報告書」によると、日本のエンジニアの平均年収は約600万円となっています。この額は他の産業とも合わせた国内の平均給与額の2倍弱となっています。

世界的に言えば、タイやインドネシアの3倍、ベトナムと比較してのそれ以上というように日本のエンジニアは各国と比べるとそれなりに高い年収を得ています。しかし、アメリカと比べるとかなり低くなります。それは、以下のような理由からであると考えられます。

  • ITエンジニアになるのが比較的容易:アメリカでは学位を持つものがなる傾向がある
  • 企業でのIT分野に対する重要性の認識がまだまだ低い

例えば、日本のITエンジニアといえば未経験で業界に入り、仕事をしながら学んでいく人も多いです。当然、最初の給与水準は確実に低くなります。しかし、アメリカでは大学で情報工学を専攻した者がなる傾向があり、このあたりも年収の差として跳ね返ってきます。また、あくまで企業でのITの認識が、仕事を便利にするための道具としての認識しかなく、経営や戦略を左右するような重要な要素であると思われていないことが多いということがあります。どうしても価値の高い人材ではないために給与が上がらないのです。

アメリカのITエンジニアの場合

そりゃ笑います

日本のITエンジニアの平均年収が約600万円であるのに対して、アメリカのITエンジニアではどのようになっているのでしょうか。

アメリカのITエンジニアの平均年収は、約1200万円弱となっています。日本と比べるとほぼ2倍ということになります。アメリカの場合は、他の諸外国と比べてもかなり高くなりますが、日本と比較してもこれだけの差があります。

また、Glassdoorによると、アメリカ合衆国における所謂エンジニアの平均年収は75,867ドル(約835万円/1ドル=約110円)。Indeedでは、日本円で約900万円と、こちらでも日本の600万円と比較してかなり高いことがわかります。

しかし、アメリカのエンジニアの特徴としては、「稼げる者」と「稼げない者」の差が大きいことがあります。エンジニアに限らずアメリカの産業では、非常に稼いでいる層とそうでない層の格差がどんどん広がっています。

また、そもそも言えることはアメリカでは、ITエンジニアというのは大学などで情報工学を専攻した人しかなかなかなることのできない職業であるという狭き門であるという現実もあります。加えて、日本では企業でそれほどIT自体が重要な要素であると理解されていないケースも多いのに比べて、アメリカでは、ITが企業の経営や戦略に深く関わる重要な要素であり、それに携わるITエンジニアの価値も高く評価されているという一面があります。

日本と比べてITエンジニアの年収がかなり高いのにはこのようなさまざまな理由があります。

日米のITエンジニアの差が生まれる要因

なぜ、これほどまでに日本とアメリカでITエンジニアに年収や待遇に差がうまれるのでしょうか。

先ほどの資料によると、実はアメリカのITエンジニアの年収は1200万円弱となっていますが、全産業の平均年収から比べると2倍強です。これは、日本とだいたい同じくらいであり、アメリカでは全産業の平均自体がそもそも高いということが言えます。

また、アメリカのITエンジニアの年収が高い理由としては、高学歴が収入に結びつきやすいということも挙げられます。例えば情報処理を専門的に学び、大学院を修了して学位を取得すると非常に高収入が得られます。

加えて、日本のエンジニアがただの技術者といった評価しか企業の中で得られていないケースが多いのに対して、アメリカではプロジェクトマネージャやコンサルタントなど、より企業経営に近いところに参画していくということも理由として挙げられます。さらには、日本企業の中であまりITエンジニアが重視されていない現状もあります。あくまでただの便利屋、雑用係といった扱いで、企業の経営戦略の中で重要な立場ではないという風潮は多くの企業で残っています。

そして忘れてはならないのが、日本の年功序列制度です。かなりなくなってきたとは言え、まだまだ若いうちから高収入を得ることは難しいのが現状です。

つまり、日米のITエンジニアの格差が生まれる要因は以下の通りです。

  • そもそも全産業の収入レベルが高い
  • 企業でのITエンジニアの価値が高い
  • 年功序列など、日本の企業制度における弊害

最後に確認して欲しいポイント

日本とアメリカのITエンジニアの間に見られる年収の格差は、ある面で企業や社会でのITエンジニアの評価、あるいは価値の高さの違いを示しています。日本企業では、まだまだIT部門といえば、パソコンなどを担当する雑用係という認識が抜け切らない企業も多いのに対して、アメリカではこれからの企業戦略を考える上でITは避けては通れない大切な要素であり、経営を左右するものであるという認識が一般的です。

しかし、かといって日本でもアメリカでも共通していることは同じです。それは、「稼げる者」と「稼げない者」の差は歴然としているという事実です。同じITエンジニアでも、やはり技術や知識の高い人材とそうでない人材とでは収入に大きな差が出るということです。したがって、ITエンジニアは常日頃からのスキルアップが欠かせないと言えます。

ITエンジニアの収入格差は日本とアメリカでかなりの差があり、その背景にはいろいろな社会的要素などが要因としてあります。しかし、エンジニアとして大切なことは、やはり高い収入を目指してスキルアップのための努力を継続して行うことと言えます。

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