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縁の下の力持ち、インフラエンジニアの役割と仕事内容を知る

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2017年02月08日

パソコンやタブレット端末、スマートフォンのみならず、白物家電までがネットワークで結ばれるようになった現在、エレクトロニクスに関連している会社は「IT企業」と呼んで差し支えないと思われます。

となるとIT業界は衣食住を上回るほど人類にとって必要不可欠で、範囲が広く、今後さらなる拡大が見込まれている過去に類のない成長産業となります。

しかしながら、「IT業界の仕事内容は?」と聞かれたときに、多くの人がイメージするのは「モニター画面と睨めっこしながらキーボードを叩いているプログラマー」ではないでしょうか。

確かに、それも誤りではありませんが、IT業界の仕事のほんの一部分を切り出したに過ぎません。IT業界の仕事の中でも、インフラエンジニアと聞いたとき、その名前から仕事内容を想像できる人は極々稀ではないかと思います。

しかし、インフラという言葉が、生活に不可欠な社会基盤の整備の意味で使われるのと同様に、IT業界において絶対に欠かすことのできない大切な役割を担っているのです。

今回は、そんなインフラエンジニアについてご紹介します。

インフラエンジニアの種類と仕事内容

インフラエンジニアは下記のように大きく分けて5つに分類されます。技術的には共通部分もかなりありますので、規模によっては少数のエンジニアが全ての業務を執り行っているケースも見られます。いずれにしてもシステムの根幹をなす重要な仕事であり、技術や製品の進化も著しい分野のひとつでもあります。

インフラエンジニアの関わる仕事の大部分はユーザーにとっては「正常に動いて当たり前」のものばかりで、滅多なことがない限り意識されることはありません。その一方でいざトラブルに見舞われると、ここぞと言わんばかりに断罪されるのがこの仕事の特徴で、その意味ではまさに「縁の下の力持ち」という言葉がこれほど似合うIT業界の職種は他に無いでしょう。

サーバーエンジニア

サーバーに関する設計、構築、テストを行うエンジニアで、Windows、LinuxなどのOSに関する幅広い知識が要求されます。近年は仮想化やクラウドなどより深く裾野が広がりつつある領域です。業務内容としてはサーバーの顧客の求める予算、要件を満たすようサーバー環境の設計を行うところから、ラッキング、インストール、設定、導入等を担当します。

ネットワークエンジニア

オフィスなどの機器のネットワーク構築を行うエンジニアで、スイッチやルーターの敷設などを担当します。サーバーの構築を行うサーバーエンジニアの業務と密接に関わっており、双方の知識と技術が求められる領域となります。プログラミングはもちろんのこと、ネットワーク機器やケーブル、スイッチ等に直接触れる業務も多いため、見方によっては肉体労働の要素も濃い仕事ということができます。

データベースエンジニア

顧客情報などが格納されたデータベースは企業活動の命綱でもあり、取り扱いには細心の注意が求められます。とりわけここ数年は顧客情報の流出事件が相次いでいることからもセキュリティーの強化は最重要課題です。それだけにセキュリティーエンジニアには経験と高度な専門知識、技術を求められることは言うまでもありません。

近年は、設計から構築にいたるプロセスをサーバーエンジニアと兼任する傾向が見られます。このことからもデータベースエンジニアの役割はきわめて重要で、サーバーの構築段階でデータベースの使い勝手やメンテナンスを見据えた設計を行う姿勢を見て取ることができます。

インフラ保守エンジニア

サーバー構築やネットワーク構築は環境が完成すればプロジェクトは終了し、いったん携わったエンジニアの手を離れます。しかし、稼動後はバグが見つかったり、トラブルが発生することは至極当然のことです。OSのアップデートやセキュリティー強化対策によって、これまで稼動していたシステムが正常に動かないなどということはよくある話です。

そこで、本番稼動後のトラブル対応や保守を専門とするのがインフラ保守エンジニアの仕事です。トラブルは得てして複合的な要因から発生することが多いため、幅広い知識と経験、トラブル対応力が求められます。

インフラ運用オペレーター

ネットワークの発達によってインフラは24時間365日休むことなく稼動しています。日本が深夜であっても外国ではバリバリの活動時間、こちらのトラブルによって大きな機会損失を招く危険がないとは言い切れません。そこで、24時間365日昼夜を問わず監視の目を光らせるのがインフラ運用オペレーターです。

致命的なトラブルは上級のエンジニアに委ねるとして、ある程度の障害には即座に対応できるだけの技術力が求められます。

インフラエンジニアの多くが抱いている不安

IT技術は、これまで軍事や官公庁、大企業といった一部の巨大な組織から21世紀に入り一気に国民の生活にまで浸透した歴史的には極めて新しい技術です。これに伴ってIT業界は、短期間で急に勢力を得て盛んになっただけに、そこに携わるエンジニアも一抹の不安を抱えて仕事をしている人は多いようです。

インフラエンジニアの仕事は楽しくないのか?

10年ほど前は商品や技術のライフサイクルがますます短くなっている中で、短期間で拡大したIT業界の行く末を不安視する声が少なくありませんでした。しかしながら、IT技術の拡大が留まることなく私たちの生活の中に組み込まれるにしたがってその声は小さくなったようです。

その一方で、最近では、追いかけても追いかけても先に進んでしまう技術革新と、IT業界についてよく囁かれる苛酷な労働環境に不安を抱いたり、「楽しくない」と思う人も増えていると言われています。「できて当たり前」「できなければ大問題」という極度の緊張におかれているインフラエンジニアならその感情は他のエンジニアよりも強いのかもしれません。

技術を駆使して「何とかする」のがエンジニアの醍醐味

そんな不安を抱えながら仕事をしているエンジニアの皆さんは、いま一度「技術者」の原点に立ち返ってはいかがでしょうか。人類がこれまで経験してきたイノベーションは、「できない」「無理だ」ではなく、今持っている技術を駆使して「何とかする」ことで起こされてきました。

上長や顧客が要求する無理難題について技術を駆使して「何とかする」精神、そして「何とかしてしまう」ことこそエンジニアの仕事であり最大の醍醐味ではないでしょうか。それが、IT革命がそうであったように、国民のライフスタイルまでも大きく変えてしまうイノベーションを切り拓いていくのです。

これを「楽しくない」と言うならばエンジニアとしての前途が拓けることは決してないでしょう。

インフラエンジニアの仕事を楽しむには?

先ほど、「何とかする」のがエンジニアの最大の醍醐味であり楽しみであると述べました。本章ではこれに加えてインフラエンジニアの仕事を楽しむ秘訣を3点ご紹介します。

常に目標を持って仕事に取り組める人

日々の業務に没頭していると自身の立ち位置を見失いがちです。「一寸先は闇」とはいいますが、ITはまだまだ将来性に溢れた業界です。長期、中期、短期と目標を立て定期的にチェックすることにより自身の成長度合いが具体的に分かるようになります。あとはダイエットやウェイトトレーニングと似た感覚です。

成果が実感できれば楽しくなり、向上心が湧いてくるプラスのサイクルで回るようになります。

新しい技術を身に付けること、スキルアップし続けること

IT業界は、エンジニアは常にスキルアップし続けなければ、最先端の技術に追いつくことはできません。生き残る術として「新しい技術を身に付けること」「スキルアップし続けること」が必要不可欠です。ですから、それらを楽しめれば、インフラエンジニアの仕事も楽しくなるに違いありません。

赤ん坊があるとき懸命に立ち上がろうとするのは何故でしょうか?それはその子にとって歩くことが新しい未知なる挑戦であるからです。人間は元来、知らないことを知る、新しいことを学ぶことを楽しめる生き物です。

自分がした仕事の恩恵を享受する人やモノがイメージできる

教師であれば生徒の成長が、サービス業であればお客様の笑顔や感謝の声が、次なる仕事のモチベーションになることは言うまでもありません。残念ながらインフラエンジニアは、自身の仕事の恩恵を享受している人たちの顔を見ることも声を聴くことも滅多にありません。

しかし、彼らの仕事によって確かにメリットを享受している人もモノも間違いなく存在しているのです。自分の仕事によって誰が喜ぶのか、どのくらいの人の仕事を助けるのかなど自分が誰かの、何かの役に立っているという感覚を持って仕事をするよう心がければ強力なモチベーションが湧いてくるはずです。

最後に確認して欲しいポイント

インフラエンジニアは、目立ってしまえばそれは何らかのトラブルが起きている証。目立たず誰も気が付かないくらいの状態が「いい仕事」ができているバロメーターという因果な仕事です。

しかし、彼らが果たしている役割は非常に重要でシステムの正常稼働にとって必要不可欠な存在です。数あるITエンジニアの中で、こうした重要な役割を担う職種があることを覚えておいてください。

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