現在、IT業界は大変な売り手市場であると言われています。
例えば2018年1月に転職サイトDODAが出した業種ごとのレポートによるとIT・通信分野での求人倍率は5.92%となり、実に求職者1人あたり6件近くの求人があることになります。
このため、転職によりキャリアアップを考えるITエンジニアにとっては千載一遇のチャンスと言えます。しかし、転職を成功させるためにはやみくもにいろいろなサイトで求人を探しても効果は上がりません。ITエンジニアにとって良い転職サイトを活用することが不可欠です。
今回は、ITエンジニアが転職を行う際に活用すべきサイトを、さまざまなサイトから本当に良い5つに厳選して紹介します。
良い転職サイトとは
ITエンジニアが転職活動を行う際に活用すべきサイトを紹介する前に、まずどういったサイトがITエンジニアにとって良い転職サイトと言えるのかを考えてみましょう。
一般に、良い転職サイトとは以下のようなものと言われています。
- サポート体制が整っていること
- 求人数が多く、質の高いものが多い
- 独自のサービスや強みを持っている
「求人数が多い」というのは当然のことですが、良い転職サイトは、それ以外にもこういった強みを持っていることが条件です。
特に独自のサービスとして、利用者に履歴書や職務経歴書といった応募書類の書き方や面接での受け答えの方法をアドバイスしたり、活動の悩み相談を受けたり、といったことを提供しているところもあります。
転職活動では、こういった経験をしていないため、悩んでしまう人も多く、また我流ではうまくいかずに悩んでしまうこともあります。したがって、転職サイトがこれらをサポートしてくれることは大きなメリットとなります。
次の章では、これらのことを踏まえた上でITエンジニアが転職を考える際に使うことをおすすめしたい、IT業界に対してこういった強みのあるサイトを厳選して紹介していきます。
5つのサイトの紹介
先ほどは「良い転職サイトとは求人数の多さ以外にも強みを持っている」と説明しました。ここではこれを踏まえて、厳選した5つの転職サイトを紹介します。
今回は、多くの分野にわたって求人を持つ大手の総合型転職サービス、としてIT分野に特化して非常に強みを発揮している特化型転職サービスの2種類をまんべんなく取り揃えました。
DODA
総合人材サービスのパーソルキャリア(旧インテリジェンス)が運営している転職支援サービス。国内大手のリクナビNEXTやマイナビなどと並んで大手の転職サイトとしてよく知られています。求人数は非常に多く、その中には会員にならないと見ることが出来ない非公開求人も非常に多くなっています。
また、こちらからの応募以外にも企業から直接連絡が来る「スカウト機能」も充実しています。DODAは、転職エージェントサービスも行なっているので、そちらと連携した利用ができるのも強みです。
強み |
非公開求人含め、求人数が多い |
弱み |
地方の求人は少し弱いケースがある |
スカウト機能 |
あり |
おすすめポイント |
転職エージェントサービスとの連携利用がおすすめ |
その他 |
コラムが充実している |
マイナビ転職
マイナビ転職もDODAと同じように、転職を考えている人の多くが登録するよく知られたサービスです。求人もマイナビにしかないものも多くなっています。
マイナビ転職では、専門のアドバイザーのサポートなど独自サービスが充実していることが強みです。「転職Myコーチ」では、専門のアドバイザーが履歴書や業務経歴書の書き方・面接の受け方などさまざまな内容をサポートしてくれます。また、求人は業界ごとの絞り込みをしやすく整理されており、便利になっています。
強み |
マイナビにしかない求人も多い |
弱み |
DODAに比べると少し求人が少ない |
スカウト機能 |
あり |
おすすめポイント |
応募書類の書き方などサポートが充実している |
その他 |
コラムが充実している |
フォスターキャリア
フォスターキャリアは、DODAやマイナビなどの総合転職サービスとは異なり、IT業界に特化したものとなっています。さらに、特殊なのは「常用型派遣」企業の転職情報は掲載しない、というポリシーがあるため、フォスターキャリアに掲載されているのは自社のWEBサービスを展開している企業や、顧客のシステムを受注して自社内で開発を行うといった企業ばかりとなっています。
いわゆる、「その会社に就職したが会社には自分の席が無く、勤務先は客先のみ」というスタイルの転職情報は掲載していない、ということです。そのスタイルを好む人もいるため、この特徴は一長一短かと思いますが、このポリシーを貫いている分、情報そのものが少ないのは致し方ないのかもしれません。
同社にはIT業界に精通した転職コンサルタントが在籍しており、転職の相談や履歴書の書き方、面接での対応の方法などをエンジニアとしてどのようにすれば良いのか含めてアドバイスを受けることが出来ます。
また、他の転職サービスと比較して歴史が浅いということもあり、転職の際のライバルがそこまで多くなく、大手企業からのスカウトなどを受けることができるといった穴場のようなメリットもあります。
強み |
IT業界に特化したもので、的を絞ったアドバイスなどを受けることが出来る |
弱み |
求人が少ない |
スカウト機能 |
あり |
おすすめポイント |
業界に精通した転職コンサルタントのサポートが受けられる |
その他 |
「常用型派遣」企業の転職情報は掲載されていない 適性検査やストレス診断などの項目もある |
リクナビNEXT
リクナビNEXTは、リクルートキャリアが運営する国内最大手の転職サイトとしてよく知られており、転職エージェントサービスのリクルートエージェントも行っています。
求人数が非常に多く、地方の求人やベンチャー・スタートアップ企業の求人がたくさんあることも特徴の一つです。リクナビNEXTでは、転職エージェントのリクルートエージェントとの連携はもとより、履歴書の書き方・面接の受け方などのサポートや各種コラムも充実しており、登録しておくことが望ましいサイトの一つと言えます。
強み |
求人が非常に多く、転職エージェントも利用できる |
弱み |
求人数が多いので、ブラック企業もあることがある |
スカウト機能 |
あり |
おすすめポイント |
求人が非常に多く、幅広い企業にわたっている |
その他 |
自己分析ができる診断ツールが便利 |
レバテックキャリア
レバテックキャリアは、レバテックが運営する転職サービスで、IT, Webエンジニア, デザイナーなどIT業界に特化したサービスを提供しています。
こちらはエージェントがメインになっています。担当のキャリアコンサルタントはIT業界を熟知しており、適切なアドバイスなどを受けることができるメリットもあります。
強み |
IT業界に特化しているので、関連する求人も多く、担当者も業界に詳しい |
弱み |
国内の拠点が3ヶ所(東京・大阪・福岡)と少ない |
スカウト機能 |
なし |
おすすめポイント |
IT業界に特化しており、業界には非常に強い |
その他 |
企業インタビューが充実している |
おすすめのITエンジニア向け転職サイトはどこ?
ここまで5つの転職サイトを見てきました。リクナビNEXTやマイナビ転職のような業界を限定しない総合型の転職サイトもあれば、フォスターキャリアやレバテックキャリアのようなIT業界に特化したものもあります。
ここでは「ITエンジニアが転職する」ということを念頭に置いて、どのサイトが良いのか考えてみましょう。
IT業界の転職ということになると、専門的な知識を持ったアドバイザーがいる「フォスターキャリア」か「レバテックキャリア」が選択肢となってきます。
大手のDODAやリクナビNEXTも良いですが、やはり専門性ということを考えると、これら2つのサイトは抜きんでたものがあります。
「フォスターキャリア」と「レバテックキャリア」。これら2つはどちらがより良いのでしょうか。
結論から言うと、現在のお勧めは「フォスターキャリア」です。では、なぜフォスターキャリアが良いのか。それは以下のような理由からです。
- IT業界に精通したコンサルタントがいること→これは共通
- スカウト機能があること→レバテックキャリアには無し
- 利用者がそこまで多くないので、ライバルが少ない
- 常用型派遣以外で働きたい人に特に勧められる
両社のサービスは、ここまで見てきた通りかなり内容が拮抗しています。そういった中、業界でよく知られているレバテックキャリアと、知られているがそこまでのレベルではないフォスターキャリアでは、当然後者の方がライバルは少なくなります。
実際、ネットの口コミでは「有名な企業からスカウトが来て、面接に持ち込めた」などの報告もあります。
また、そこまで知られていないとは言え、IT業界に特化したサービスを提供する中で、業界に精通したコンサルタントが在籍しており、サポートを受けられるというメリットも大きいです。
さらに、先述の通り、客先に常駐するタイプの仕事を希望していないITエンジニアには、そもそもそういった転職情報の掲載が無いサイトの方が安心して探せるでしょう。(反対に、常用型派遣のスタイルを希望している人には全く勧められませんが)
こういったことから、「フォスターキャリア」をおすすめします。
ITエンジニアが転職の際に注意すべきポイント
最後に、ITエンジニアが転職活動をする際に気をつけるべきポイントを説明します。
- 自分のスキルと経験を整理する
- 自分のスキルと経験から市場価値を把握する
- 業界で求められる内容を理解する
つまり、自分の持っている技術と経験を把握し、それを業界の動向に沿った形でいかにうまくアピールしていくかということがポイントとなります。
まとめ
IT業界で働くものにとって、転職はもはや一般的なものとなっています。ある企業に就職し、さまざまな経験をし、それを踏まえて他の企業に転職する、これはITエンジニアにとっては特に珍しいことではなくなりました。
ITエンジニアが転職する理由には、「待遇の改善」「キャリアアップ」など、さまざまな理由があります。しかし、転職を成功させるためには、いくつかの大切なポイントがあります。
- 自分の技術や経験を整理しておく
- 業界の動向を把握しておく
- 自分の市場価値について考える
これらをする上で、また実際に転職活動を行う上で、とても有効となるのが転職サイトです。転職サイトは、さまざまな分野に対応できる総合型や特定の分野に特化した特化型とあります。
今回は、フォスターネットが運営しているフォスターキャリアをおすすめとしました。当サイトはIT関連に特化したものとなっており、専門のコンサルタントなども在籍しているなど、ITエンジニアにとっては非常に良いものとなっています。
これからエンジニアとして転職考える方、すでに転職活動をされている方、ぜひ今回の記事を参考にして実りある活動を行なってください。
※なお、転職ではなくフリーランスで働くことを考えている場合は以下の記事も参考にして下さい。
フリーランスになったら登録すべき最強エージェント5社