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ITエンジニアの転職でもやはり重要なスキルシートのポイント

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2017年02月08日

多くの日本人が未曽有の好景気に酔いしれたバブル経済の崩壊から四半世紀。依然として一進一退の状況ながらも一時の不況は脱したと言っても良いほどに日本経済は回復の兆しを見せています。

企業の設備投資も積極化し、それを担うIT業界も人手不足が深刻になるなど見方によっては嬉しい悩みを抱えています。

日本の人口のボリュームゾーンの一角でありバブル時代に働き盛りだった「ジャパニーズ・ビジネスマン」は引退の時が刻一刻と迫り、ポッカリと空く席を巡って就転職市場は活況を呈するはずですが、今ひとつ盛り上がりに欠けているというのが多くの転職エージェントの率直な感想なのだそうです。

近い将来、人口減が急加速する日本では労働力不足が深刻化し、海外から労働力を調達しなくては国家が立ち行かないほどに達すると見込まれており、実際に業界によっては海外からの採用を積極的に行っている企業も多数存在します。

それならば、就転職市場はまさに引く手あまたの「売り手市場」となるはずですが、雇用情勢は近年回復基調にあるものの非正規労働者の割合は毎年のように過去最高を更新し、富める者と貧しい者の格差はますます広がっており、格差を表す指標とされる「ジニ係数」は格差大国と言われるアメリカに迫るほどになっています。

「働きたい人」がおり、「雇いたい企業」もきちんと存在するにも拘らず、書類審査で連戦連敗、内定を取るまでに至らない、傍から見れば不思議でならない現象は何ゆえに起こるのでしょうか?

ことITエンジニアに至っては、日本はもちろんですが全世界的に人手不足が深刻な空前のハイパー売り手市場の職種です。

「働きたくても仕事に就けず働けない人」の問題は、一日も早く解消されるべきことではありますが、選挙が近付くと時として政争の具に使われてしまう雇用問題の一端は「働きたくても仕事に就けず働けない人」に起因している場合も多々あるのです。

応募書類に書かれていること以上に基本的なマナーが問題となっている場合が多い

「働きたくても仕事に就けず働けない人」の中には本気で職探しをしていても見つからない人もいますので、一概に断じることはできませんが、ネットで検索すれば就転職サイトに多数の求人が出ていますし、日曜の新聞折り込みにも条件の良い求人も見られます。

いざとなればハローワークに行けば担当者が親身になって案件を紹介してくれたり相談にも乗ってくれます。

企業は間違いなく喉から手が出るほど人を雇いたがっており、多少はスキルや年齢など妥協もしていることでしょう。それにもかかわらず、それらの企業で書類審査すら通過できないのは、企業から拒絶される「何か」をしてしまっている恐れも十分に考えられます。

就転職は、まず「誠意」を見せることから始まる

リクナビNEXTの調査によると、4割もの採用担当者が「採用したエンジニアの8割以上が失敗だった」と答えているように、企業側も採用に関しては深刻な悩みを抱えています。

企業にとって採用活動は将来を担う人材発掘の場であり、投じた金額も相当額にのぼります。それゆえに、技術面はもちろんのこと、常識的な判断力はあるか、ヒューマンスキルを兼ね備えているのかなど様々な厳しいチェックが応募者を待ち受けているのです。

その点において企業の採用担当者は尋常ではない数の採用に携わってきた経験から「ダメな人間」は応募書類の時点で判断をつけてしまいます。

それは、いくら人手が足りなくて苦しくても、「私をここで働かせてください」という謙虚さと誠意の感じられない人を採用するほど落ちぶれてはいないと言わんばかりです。

例えば受験ならば志望校合格に向けて傾向と対策を練って勉強をして臨むでしょうし、付き合って間もない恋人同士なら、デートの前にファッションやメイクに気を配ったり、何を話すか、どこに行くかなど、どうやって相手を喜ばせるかに考えを巡らせることでしょう。

これが前者なら「志望校」に対する誠意、後者なら「恋人」に対する誠意なのです。あなたの応募書類には、応募した企業への誠意が感じられるものでしょうか。

本当にあるの?採用担当者が即座に切り捨てる残念な応募書類

書類選考は、就転職の第一関門。ここで採用担当者は最初のふるいをかけます。そこで最も重要視するのは応募書類から醸し出る「私をここで働かせてください」という誠意です。

求人へ応募するということは、私という「商品」を会社という「お客様」に売り込むことですから、会社の情報を十分に収集した上で、自分がどれだけ役に立てるかを心からの誠意を持って訴えることは極々当たり前のことです。

しかし、企業の採用担当者の弁によると、本当にうちで働きたいのか疑わしい応募書類を送りつけてくる求職者が後を絶たないのだそうです。

その一例をご紹介しましょう。

まず履歴書の写真が「プリクラ」、「スナップ写真の切り抜き」、「だらしない普段着」、「ペットと一緒に映っている」、「貼付写真がきれいにカットされていない」などなど履歴書で最初に目につく箇所の時点でアウトなケースが多くみられます。

何の面白味もありませんが、せめてスピード写真でもスーツをきちんと着て撮るのが、いわゆる「普通」の感覚です。採用担当者はこれらの写真を見た時点で「常識のないヤツ」と判断し、労せずして不採用の判断を下します。

そして本題の文章では、常識はもちろん教養や、文章を通じた思考力など基本的な「地頭の良さ」を読み取ります。まずは手書きでは誤字脱字の多いもの、パソコンで作成したものでは基本的な変換ミスやコピー&ペーストの形跡があからさまなものは、この時点で採用担当者が興味をなくします。

自己ピール欄では、まるで大河ドラマのような超大作を書いてくる人もいますが、沢山の選考書類に目を通し、一人あたりに時間をかけられない採用担当者にとっては逆に迷惑千万な書類です。

この時点で、選ぶ側への配慮が欠けていると判断されてこの超大作は誰にも読まれることなく葬り去られるのです。

応募書類を作成するときには、まず、「自分が採用担当者だったら」という視点を持ち、自身の誠意がストレートにかつ簡潔に伝わるにはどうしたら良いかに最大限のエネルギーを注ぐべきなのです。

職務経歴書はアピールポイントが明確なストーリー仕立てのものを作成するべき

特にITエンジニアならば、転職者の場合、履歴書以上に大切なのは「職務経歴書」です。職務経歴書は、採用側が求めているスキルを確認するものであり、ITエンジニアである一人の人間の生き様が刻まれた重要な書類でもあるのです。

簡潔で分かりやすいことに越したことはありませんが、簡潔なりにそこでどんな仕事を行い、何を学び、もし決まったら何をしたいのが伝わるような「血の通った」職務経歴書でなければ、あっと思わせるようなスキルがない限りは採用担当者の心を掴むことは難しいでしょう。

自身の経歴を書き連ねれば最低限の書類は伝わりますが、一行でも所属したプロジェクトで具体的に何をしたか、何を学んだか書き添えてあることでその経歴が当人の血肉となっているのかを判断することができるのです。

見やすい、フォントが統一されているなど基本的なことは当然のこととしても、簡潔な中にもこれまでの経験で得たことが志望動機や転職理由につながるストーリー仕立ての職務経歴書を仕上げることが肝要です。

それができたならばITエンジニアの気持ちが分かる採用担当者ならば確実に目を留める書類になることでしょう。

最後に確認して欲しいポイント

就転職は、会社にとっても決して安くない買い物ですし、求職者にとっては一日の大半を過ごし、生活の糧を得る人生で何度と訪れることのないライフイベントです。

この一大事に「やる気が感じられない」応募書類を送りつけられたら即時に送り返されたりシュレッダーへ直行となるのはむしろ当然のことと言えます。

履歴書しかり、職務経歴書しかり、「私をここで働かせてください」という誠意が伝わるよう丹精を込めて作り上げることこそ、採用担当者の目に留まり、同じ求人に応募した競争相手に打ち勝つ最大の近道なのです。

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