多様な働き方が求められている時代です。ITエンジニアとしての腕に自信がある人ならば、会社員として働くのではなく、もっと自由に自分の腕を最大限に活かせるような働き方をしてみたいと考えているのではありませんか。
実際、現代ではエンジニアとして十分な技術力を持っていれば、日本全国働く場所はいくらでもありますし、働き方も選べます。
ただ、ちょっとしたことを勘違いしがちなために、せっかくの自由を得る機会を損ねてしまうことがあります。この記事では自由を手に入れたいエンジニアが勘違いしがちな、フリーランスとフリーターの違いやフリーランスとして働くための心構えについていくつか説明します。
フリーターは全く自由じゃない?
フリーターとはフリーのアルバイターの略称です。正社員ではない、パートやアルバイトとしての非正規雇用としての働き方を指します。バブル期の自由を求める風潮の中で正社員として雇われないフリーのアルバイターとしての生き方が注目され、更にリクルートがフリーターというキャッチーな造語を作り出したことで、概念として急速に世の中に広まるようになりました。
現代では信じられないことかもしれませんが、バブル期は正社員なんてつまらない、フリーターの方が夢を追い求めているドリーマーって感じでカッコいい、などといってモテたのです。そのような風潮はバブルがはじけ、就職しづらい世の中になるにつれ雲散霧消していきましたが、少なくとも自ら進んでフリーターになる方が男女問わずたくさんいたし、フリーターは新しい生き方のひとつとして注目されていました。
私はバブル期に関して、なぜ自由を求めるならばフリーターではなくフリーランスが流行しなかったのだろうかと不思議でなりません。フリーターなんていっても非正規雇用とはいえ雇用契約は結びますし、その時点で決して自由とはいい難いものがあります。むしろ正社員の方が会社からいろいろとやらせてもらえる分自由なのでは、と疑問が湧いて仕方がないのですが、時代の風潮というものなのでしょう。
フリーランスとはどのような生き方なんだろう
ではフリーターと混同されがちなフリーランスとはどのような意味なのでしょうか。フリーランスとは全く物事に囚われない自由な働き方を指します。フリーターと決定的に違うのは、フリーランスは雇用契約を結ばないことです。当人の技術や人間性に対する信頼だけでクライアントと仕事のやり取りを行います。
ですから出社時間や勤務日すら固定されていないこともあり、プライベートな時間を取りやすくなる可能性も大きいでしょう。会社に縛られたくない人にとって、これ程魅力的な働き方もありません。
なぜフリーランスという生き方が定着しつつあるのかというと、インターネットの普及によるところが大きいと言えます。インターネット以前はフリーランス的な働き方をしようと思っても、職種そのものが非常に限られていましたし、それなりに元手を必要としました。
しかし今はパソコン1台あれば日本に限らず外国にいても日本在住の方と仕事ができるくらいにインフラが発達していて、しかも元手が掛からない仕事がたくさんあります。特にエンジニアは技術力さえあればいくらでもフリーランスとしてやっていけますから、フリーランスはエンジニアにこそぴったりの言葉ですね。
フリーランスのプロとして働くための心構え
ただ、誤解しがちなことですが、フリーランスという生き方は決してラクではありません。フリーランスに憧れている人の話を聞くと、「毎日会社に勤めているのに比べるとダラダラとできそう」、みたいなイメージを持つ人もいるのですが、フリーランスは会社員とは違い全て自分でしなければいけませんから、時と場合によってはフリーランスの方がつらい場面がたくさんあります。
性格や資質によってフリーランスが向いている人、会社員の方が向いている人様々ですが、フリーランスとしてやっていくならば最低限心構えとして持っておくべきことがいくつかあります。
お金を頂いている時点で「プロ」ですが、「本物」という意味で「フリーランスのプロ」を目指す人や、これからフリーランスへの転身を考える人はぜひ心構えとして覚えておきましょう。
自分の意志で行動する
言葉は悪いですが、会社員の場合はスキルさえあれば上司の指示に従っていれば社員としてやっていけます。しかしフリーランスの場合そうはいきません。自分で明確に何かをする強い意志が必要となります。というのも、フリーランスは仕事を得るためにクライアントとのやり取りが必要とされるからです。
自分がどのようなことができ、自分が何をしたいのかが明確にできないと、そもそも仕事を受注するということが難しくなってしまいます。
やるべきことは全て自分でやる
またフリーランスは基本的には一人ですから、自分が受注した仕事に関しては全て自分がやり抜く覚悟が必要です。会社というのは一見非効率なようでも組織に所属しているだけで段階的にスキルアップできるような仕組みが取られています。最初は簡単なことから、徐々に難しいことをやっていくといった具合にステップアップして技術を習得できるからです。
フリーランスの場合は受注した仕事を自分で完成させなければいけませんから、もし受けたい仕事に対するスキルが足らなければ、自分で空いた時間を見つけスキル習得に時間を掛けないといけません。自身のスキル向上から仕事の完成まで全て自力で行う必要がありますから、積極的に仕事をやっていきたい人でなければいつまでも満足のいく仕事はできません。
税金の申告も自分でやる
会社員の場合、税金の計算を心配する必要はありません。全て自動的に計算してくれて、控除された金額が給料として支給されるからです。しかしフリーランスはいわば個人事業主ですから、税金面の計算も全て自分で行う必要があります。
優秀なソフトがたくさん発売されているので、以前に比べればフリーランスの確定申告は簡単になりました。とはいえ複雑な計算を必要とする場面もたくさんあるため、細々とした計算が苦手な人は申告に必要な計算が嫌でフリーランスが嫌になってきます。ただ、計算が嫌で仕方がない場合でも、税理士にいくらか支払えば申告手続を代行してもらえます。
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自己管理を徹底する
フリーランスには納期はあるものの、勤務時間というものがはっきりとしていないことがほとんどです。これは一見自由でラクそうなのですが、自己管理ができない人はついつい甘えてしまい、いつまでも仕事ができないというケースがあります。そうして納期が来ても仕事を完成させられないダメなフリーランスとなってしまいます。
出勤時間になると憂鬱で仕方がないという人もたくさんいるようですが、フリーランスの場合は別の苦しみがあり、自己管理が余り得意でない人にとっては会社員のように時間が決められている方がラクかもしれません。自己管理が徹底できなければフリーランスは勤まらないのです。
客先常駐型のフリーランス
フリーランスとして働くITエンジニアの中には、客先に常駐して仕事を行う場合がありますが、クラウドサービスが現在のように増える前は殆どがこの常駐型の形態でした。
一見、正社員の働き方に似てしまうのですが、「依頼者の要求に応えられるかどうか」で評価が大きく変わり、次の仕事に繋がるかどうかも決まる、という点では非常駐型も常駐型も大差はありません。
決まった時間だけ客先に居れば良い、という考え方ではフリーランス失格、というよりフリーターよりも意識が低いと言わざるを得ません。
常駐型の場合は特に、プロジェクトチームの一員として仕事をすることが多いと思います。
プロジェクトメンバーを「仲間」と考えても良いでしょうし、もし沢山のフリーランスが集まっていたら、「協業」と考えても良いと思うので、プロジェクトを複数名で成功させる経験を積むことで、仕事を切らさないように生きていけるでしょう。
フリーランスとしての意識を強く持てば成功への扉が開く
フリーランスとして活躍するなら強く意識するべき心構えについて説明しました。これらの意識は最低限フリーランスには必要ですが、向上心の高い方ならば当たり前に持っている意識でもあります。
ここに書いてある意識を自然と持つことができれば、人間としても魅力的な人として輝くようになるでしょう。その意味で、フリーランスとして活動していくことそのものが自己啓発としての実践的なメソッドのようでもあります。自分の魅力を磨きたい人にとってはフリーランスという生き方が向いているでしょう。
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