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仕事探しのためにフリーランスは交流会に参加するべきか?

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2018年01月29日

テレビでバラエティー番組のフリートークを見ていますと、今田耕司さんが最近の若手芸人について言及していました。何でも今田耕司さんが若手の頃は、誰もがライバル心むき出しで芸人同士がバチバチとしていたけれど、最近の若手はみんな和やかで仲が良いそうです。

これは芸人さんに限らず、最近の若い人に共通した意識です。実際世間の管理職の皆さんは、一昔前ならば若手社員に周りの同僚との競争意識を植え付けることで、お互いが切磋琢磨しあうモデルを前提に社員管理に取り組むことが多かったようです。しかし今の新入社員に競争意識を植え付けようとしても、逆効果になるどころか最悪の場合辞めてしまうことも多いようで、管理職の方の嘆きをよく耳にします。

フリーランスは交流会に参加するべきか?

競争的ではない空気が、企業に求められている時代になってきているようです。ところで、エンジニアやデザイナーの方がフリーランスになると、交流会に誘われる機会が多くなります。企業の看板を背負っていないフリーランスにとって、人脈は非常に大切なので交流会には参加するべきだといわれます。

ただ、若手芸人さんの中から頭ひとつふたつ飛び抜けて実力のある人やコンビがなかなか出てこないように、みんなが仲が良い環境というのは、どこか飛び抜けた才能が出にくい土壌を作ってしまうリスクがあるんじゃないかとも考えてしまいます。競争が好まれない時代の課題といえるでしょう。

交流会は様々な人と仲良くなり、人脈を作ることが目的ですが、人脈が増えることで、反対に芽が出にくくなる要素があるんじゃないか、と思うのです。実際、フリーランスの方は本当に交流会に参加した方がメリットが大きいのでしょうか?

起業家憧れの地シリコンバレーでは人々が共に声を掛け合う

デボラ・ペリー・ピシオーニ著『シリコンバレー 最強の仕組み』を読んでいますと、シリコンバレーに住む人々は、基本的に誰もが仲が良くて、どんな人でもお互いに気安く声を掛け合うそうです。シリコンバレーはAppleやFacebookといったIT企業が有名ですが、そればかりでなく起業家や研究者、弁護士やベンチャーキャピタリストなど最先端の面白そうで刺激的なことを求める人たちがイノベーションを求めて集う場所です。つまり一流の人ばかりが街には住んでいます。地価がとても高くてお金がないと住めないことも要因ですが。

一般的に、起業家やベンチャーキャピタリストのような人たちは、一概に気むずかしそうで、そんな人たちばかりが住む街なんて堅苦しくてとても住んでいられないんじゃないか、と考えがちです。しかし実際はその反対で、誰もが気安く声を掛け合う文化が形成されているのだとか。そのおかげか犯罪なども非常に少ないそうです。アメリカにある街とはとても思えないのですが、なぜシリコンバレーにはそのような平和な文化が形成されているのでしょうか。

対話を重視する実力主義の文化は政治を必要としない

シリコンバレーは徹底した実力主義的な文化です。この場合の実力とは、いかに独創的なアイデアを持っているか、いかに自信を持って決断を恐れず行動できるか、誰にもまねできない技術を持っているか、といったことを指します。

ただビジネスであれば人間関係は絶対に大切ですし、人間関係が大切だからこそ政治的判断が介入してきます。付き合いで仕事をたくさんとっているような人は、政治力の高い人です。むしろ実力よりも人間性を求められることの方が多いかもしれません。

シリコンバレーではほとんど政治力が重視されないようです。なぜなら、誰もがイノベーションによる変化を期待し、シリコンバレーに集まっているからです。そして街にいる人の実力を基本的に信頼しています。だから人と人との交流が非常に活発で、研究者と起業家、起業家と投資家などの関係が街の中であっという間に深まっていきます。あくまでも政治ではなく実力に対する信頼の中で。

名刺交換しか目的がないような交流会には参加しない

だから交流会に参加するときは、あなたが野心的であればあるほど、参加者の資質を見極めましょう。実力で信頼関係を築くと、イノベーションを迅速に進化させられます。ただ、あなたが十分な信頼を持って、お互いを高めあそうな仲間に出会えれば、最高の交流会ですが、全ての交流会で良い出会いが芽生えるとは限りません。

フリーランスや起業家の場合、個人の情熱や実力がバラバラで、中には交流会に参加した方がいいらしいから、という理由だけで、特に明確な目的もなく参加している人もいます。そんな人は往々にして名刺交換ばかりしていますし、目的が乏しい人とビジネスの話をしても、あまり益になることはありません。

交流会にはフリーランスならばどんどんと参加するべきだと思います。ただし、交流会の参加者次第で、交流会そのものに価値があるか、そうでないかは大きく変わります。特に良い関係になれそうな人がいないと判断したら、さっさと自宅に帰ることを決断した方が良いでしょう。

人脈がフリーランスの足かせとなることも

いくらシリコンバレーが実力主義で、その影響を受けている人が増えているといっても、実力=政治力と確信して活動している起業家やフリーランスは案外たくさんいます。エンジニアやデザイナーですら政治力を重視している人が少なくありません。政治性が強い人との交流は、ときとして足かせとなる場合があります。政治性ゆえに、仕事が小さなスケールに縛られてしまうことが多いのです。

交流会に出るのは決して悪いことではありません。ただし、関わる人の性質を見極めてください。あなたがエンジニアやデザイナーとしてフリーランスになったのは、自分の実力に自負があるからではないでしょうか。これからどんどんと飛躍していきたいと考えるなら、実力主義的な関係性を保つことができる人と積極的に関わる方がメリットは大きいように感じます。だから交流会に参加するのは結構ですが、あなたが交流しようとしている人がどんなタイプなのか、じっくりと確認してください。

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