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フリーランスとして働くメリット・デメリット

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2022年06月21日

フリーランスとして働く人が増える傾向ですが、世の中の多くの物事にはメリットがある場合、デメリットもあります。
よく言われていたこととしては「フリーランスは不安定・会社員は安定」「フリーランスは休みが自由に取れる・会社員は自由がきかない」などが挙げられますが、データを基にもう一歩踏み込んで考えたいと思います。

ここでは、フリーランスとして働く場合のメリット・デメリットを会社員と比較してみます。

※データ出典:フリーランス協会「フリーランス白書2018」より

フリーランスになる動機の一番は収入を増やすこと

フリーランスになる動機について、アンケート結果があります。

1位:収入面

やはり「収入を増やすため」が一番となっていました。
ちなみに正社員が転職を考える理由の一番もやはり収入アップが一番のため、お金はやはり外せない要素です。

ちなみに、会社員の多くは年1~2回の評価・査定(賞与含め)を受けて年間給与が決定されます。個人成績や能力向上度合いなどを基に、所属するチーム、部門、会社全体の業績など、複合的な要素が加わることも多く、会社員が早く収入を増やすことはなかなか難しいでしょう。

2位:仕事面

次に「自分の裁量で仕事をしたい」という意見です。フリーランスという言葉からもこの点も重要視している方が多いです。

会社員は、会社から賃金を貰う代わりに、労働を提供します。フリーランスも同じように捉える事が出来るますが、大きな違いとし?て会社員は会社(上司)の指示、命令に従わないといけません。
会社の方針や事業計画などを基に、上司から指示を貰った範囲で活動するので、出世しない限り大きな裁量権は与えられません。そこに自由が無い、と考える人もいると思います。

フリーランスの満足度

会社員と比べた、フリーランスの満足度はどのようなものでしょうか。

会社員を経験した方で、フリーランスとしての働き方を選んだ方の80%以上が「満足」しています。

その要因として「スキルや経験が上がった」「生産性が上がった」「働く時間が減った」と言う意見があります。

これは、自分の裁量で仕事を選ぶため、自らの強み・専門性を活かした結果、更にスキルが強くなり結果として生産性も向上したとも考えられます。

また、仕事時間も自分でコントロールができるようになった結果、働く時間も減ったのでしょう。
会社員時代は本業ではない社内調整や書類作成等の仕事があったり、会社の指示で長時間働く事を求めれらていたのかもしれません。

いずれにしても、フリーランスになる動機にあった「自分の裁量で仕事をする」と言う面は達成できている人が多いのでしょう。

一方で、「収入を増やす」という目的については会社員時代より「増えた」が41%、に対し、「減った」が44%と、増減が同じぐらいという結果になっています。
収入が増えた理由としては、仕事の裁量や挑戦機会を得たという前向きな理由があり、収入が減った結果としては介護や子育て、健康上の制約、解雇やリストラなどの理由もあるようです。

システムエンジニアがフリーランスになると収入が増え、働く時間が減る

一番良いパターンは「収入が増え、働く時間が減る」ことですが、IT業界で働くシステムエンジニアの方にこのパターンがあります。
それを知る前に、まずは日本国内のシステムエンジニアの働き方について見てみましょう。

国内で働くシステムエンジニアの30~40%は顧客へ常駐(派遣、SESなど)で働いていると言われています。その中で中堅になると新人を育てる役目を負い、社内の管理的な業務も行うプレイングマネージャとして働く方が出てきます。
この場合、顧客から頂く売上から新人の費用も捻出(シェア)しますが、中堅社員の仕事量は本業に管理業務が加わるため多くなります。
その人がフリーランスになると、単純に売上(単価)は自分だけのものとなり、管理業務も任される事が無いため、理論上は収入が増え、働く時間が減ることになります。
また一人になることで会社の間接コストも無くなります。また、顧客からいただく売上が低かった原因がもし会社の営業力だった場合は、その原因から解放され、結果収入が増える場合もあります。

本質的には、会社員時代より収入を増やす為には、自分の価値を上げる必要があり、それは会社内で通用する「社内価値」ではなく、「市場価値」を高くする必要があります。
さらに、自分を取り巻く状況を変えることで収入が上がる点や、会社員と違い可処分所得を自分で決めた(確定申告による経費計上)結果、相対的に収入が上がる場合もあるでしょう。

フリーランスとして働く課題

それでは、会社員と比べ、フリーランスとして働く際の課題はどのようなものがあるのでしょうか。

1位:収入が安定しない

安定して給与が定期的に支給される会社員と違い、フリーランスはタスクやプロジェクト単位で報酬を得る仕事をする為、「収入が安定しない」という意見が一番多くなっています。

また、一人で仕事をするので病気やケガをして休むと収入減に直結します。福利厚生や社会保障の厚さ(年金、雇用、労災など)も、会社負担が無いため、どうしても会社員に比べると弱くなります。

2位:社会的信用を得にくい

代表例としては、住宅ローンや融資などの、金融機関と取引をする場合が挙げられます。今の日本では未だに貸出をする場合の与信が終身雇用時代から変わっていないので、収入以外に勤務先、勤務年数などが重要な指標となっており、フリーランスには不利な面があります。

ただし最近では、ソーシャルレンディングのようなネットでの融資仲介サービスや、みずほ銀行とソフトバンクが設立したJ.Scoreのように、AIを活用したスコアレンディングで個人の様々な情報から信用力をスコア化し、融資を受けることができるサービスも始まりました。
終身雇用前提の信用力や与信枠設定は、時代に合わない面が多く、見直されようとしています。金融機関との取引は徐々にやり易くなるでしょう。

正社員向きか、フリーランス向きかをしっかりと考える事が必要

会社員(正社員)のメリットを「安定性」とすると、対義語の「不安定」はフリーランスのデメリットとなります。
このような見方をすると、会社員の反対がフリーランスとなり、会社員からは一番遠い働き方に見えます。また一般的に大企業と言われる会社の方が、より安定性があるように思う方もまだまだいます。
安定性を一番に考えるのであれば大企業の会社員で働く選択するのも良いと思います。
会社の理念が自分に合い、一緒に働きたい仲間が居れば、モチベーションを高く保ちながら働くことも出来ると思います。
国内の99.7%が中小企業です。会社員として働く事が悪いわけではありません。
自分が正社員向きか、フリーランス向きかをしっかりと考えてください。大切なのは、「自分が何を重視し、それを実現しようと試みるか」です。

フリーランスを継続するために重要なもの

最後に、フリーランスを続けるために必要なものはないか、というアンケートの回答を見てみてましょう。

フリーランスをされている方で今後も続けるために重要と思われているのは「自分を売る力(セルフブランディング)」でした。
次に「成果に結びつく専門性・能力・経験」となっており、同じような比率で「やり遂げる力」が続いています。

  • 自分の強みや専門性を磨き上げ
  • 正しく売り込むことで仕事を確保し
  • 結果として報酬を獲得し続ける

これらを行うことで、「収入が不安定」などの不安要素を払拭し、結果としてフリーランスとして継続的に活躍できるということでしょう。

まとめ

あくまでもフリーランスと言うのは、働き方の一つの選択肢というだけで決して特別なものではありません。働く事の本質は、どの様な働き方になっても「働き、報酬を得る」と言うことです。
以前は「働く=会社員になる」以外の選択肢がありませんでしたが、環境が変わり、会社員からフリーランス、フリーランスから会社員になると言うライフイベントやキャリアに応じ越境するような働き方も認められようになりました。
どの様な働き方をしてもメリット・デメリットはあるので、選択する方の考え方や生き方に合わせて、自分が一番納得の行く働き方を見つけて下さい。

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