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20代から考えておきたい、プログラマーのキャリアパス

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2017年02月08日

世の中には「忙しそう」「大変そう」といった過酷なイメージを持たれている職種がいくつもありますが、ITエンジニアの代表であるプログラマーやシステムエンジニア(SE)もその1つです。「35歳定年説」や「40歳限界説」といった言葉を聞いたことがある、という方も多いかもしれません。

もちろん、40歳を越えても価値を発揮し続けている方はたくさんいますが、それでもこういった定年説・限界説がなくならないのは、自身の価値を高めていく道筋(キャリアパス・キャリアプラン)が見えにくいからでしょう。

業界内でITエンジニアとしてのスキルや価値を高めていきたいなら、理想のキャリアパスを見つけることが不可欠です。今回のコラムでは、SIerやWeb制作会社などでプログラマーとして技術や経験を積み重ねている20代のITエンジニアの方が5年後や10年後に困らないように、今から考えておきたいプログラマーのキャリアパスについてお話をしていきます。

「35歳定年説」「40歳限界説」の実際

定年説・限界説の根拠となっているのは、主に以下の4つです。

  1. プログラマーの仕事は激務なため、体力が低下して続けるのが難しくなる
  2. 脳の働きが低下し、新しい情報や技術などを勉強することが難しくなる
  3. プログラマーは賃金が高くないため、年齢に見合った額がもらえなくなる
  4. 年齢が上がると、マネジメントや教育などで貢献を求められるようになる

ただしこれらはすべて昔から言われていたステレオタイプなイメージであり、現代においてはプログラマーの定年説・限界説を根拠付ける理由にはなりません。

1.で激務が横行しているのは一部の会社だけですし、2.の「脳の働きが35歳や40歳から低下する」という事実を裏づける研究結果もありません。3.や4.に関してはその側面もあると思いますが、近年では転職・独立(フリーランス)などの選択肢も多様化し、プログラマーとしての専門性を高め続けるような働き方も選べるようになってきました。つまり、定年説や限界説に漠然とした不安を感じながら働く必要はないということです。

短期的なキャリアパスはSE

とはいえ、漫然と働いていていいのかといえばそうではありません。5年後や10年後に自分がどうなっていたいのかを思い描き(これがすなわちキャリアパスを描くということです)、そのために必要なスキルや経験を積むにはどうすべきかを日々考えながら仕事をすることで、後悔しない社会人生活を送れる可能性が高まります。

プログラマーは、1人で仕事をする技術者です。プログラマーとして必要なスキルや知識を身に付けたら、システムエンジニア(SE)になるというのが一般的なキャリアパスと言えます。ハードウェア(機械)を制御するためのプログラムを書くプログラマーに対し、システムエンジニアはシステム全般の開発・構築・運用などに責任を持つプロデューサーとして上流工程の役割を担うポジションです。

SEの先にある選択肢

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システムエンジニアの先にあるキャリアパスには、以下のような選択肢(一例)があります。

プロジェクトマネージャ

「プロマネ」とも呼ばれるプロジェクトマネージャ(PM)は、任されたプロジェクト全体を統括する舵取り役のことです。「低予算」「短納期」といった難しい状況の中で人員・コスト・作業の進捗・品質などを管理し、さまざまなステークホルダーに交渉・提案を行いながらプロジェクトをゴールへ導くのが仕事です。高い専門知識に加えて、行動力や調整力なども求められます。

ITコンサルタント

ITエンジニアとしての知識を活かして、業務改善やシステムの導入などを推進するのがITコンサルタントです。請け負った案件を完遂する人を「技術者」ととらえるなら、業務面と技術面の両方から戦略的な提案によって顧客の課題解決を図るITコンサルタントは別物と言えます。社内のヒト・モノ・カネ・情報を管理・活用して経営効率化を図るERP(Enterprise Resource Planning)の導入など、大規模な案件も多くあります。

ITアーキテクト

情報システムの設計コンセプトや設計技法、システムの構造(ITアーキテクト)などを考え、要件を踏まえてシステムの作り方やあり方をプログラマーやデータベースエンジニアに伝えるのがITアーキテクトです。大工の棟梁や航海士のように、技術的な側面から作業者を指導・監督する立場でもあります。知的資産管理の領域まで責任が及ぶ職種で、貴重な存在と言えます。

20代の今こそ、自分のキャリア設計を

ITエンジニアのキャリアパスにおいてベースとなるのは技術者として培った知識やスキルですが、そこにどんな付加価値を足せるか(足したいか)によって今後の方向性は変わってくるでしょう。「自分がやりたいこと」と「市場が求める能力(=価値の高い能力)」の両方を見据えて、35歳や40歳になっても困らないように今のうちから自分のキャリアを設計してみましょう。

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