高度な専門性と技術を要求されるSE(システムエンジニア)の中には、会社員の枠に収まらず、フリーランスとして活躍している人が数多く存在しています。
大工や左官など「職人さん」と呼ばれている人たちに、自身の腕一本で生計を立てていく、言わば「フリーランス」として生計を立てている人が多いことを考えれば、SEも「職人」と呼ぶに相応しい職種と言えるでしょう。
ですから社会人となってそれなりの経験を重ねてきた誇り高きSEにとって、「フリーランス」は憧れでもあり、少なからず心を動かされたことがあるはずです。
しかし、同じSEという仕事で食べていくにしても、会社員とフリーランスでは、これほどかと思うほど大きな違いがあります。
フリーランスになって自身の腕一本で生きる喜びを感じ、収入が格段に増えるのならばこの上ない幸福ですが、いざ、独立してみて「こんなはずではなかった」ということになれば、それは強い後悔の念へと変わってしまいます。
まず、大事なことは、思い付きや漠然とした感覚でフリーランスを捉えるのではなく、その具体像やメリット、デメリット、体験者の声などの情報を集め、自分自身の立場に置き換えてじっくりと考えることです。
今や、わざわざ書店や図書館に足を運ばなくても同じIT業界の先達が作り上げた「インターネット」によって多くの情報を得ることができます。今回は、そんなフリーランスを目指すSEにおススメの20サイトを厳選して、ご紹介します。
正社員・契約社員・フリーランスの年収比較
SEがフリーランスを目指す理由の大部分は、自身の職人として道を極めたいという向上心に加え、やはり収入面であることに異論を挟む人はいないと思います。サイトのご紹介に入る前にまずは収入面について一般的な相場をご紹介しましょう。
IT企業で正社員として働くSEの年収は平均して500万円前後と言われています。外資系であればその1.5倍~2倍の年収を得ることも可能ですが、結果を出せなければすぐにリストラ要因となって首を斬られるシビアさと背中合わせでもあります。
また、契約社員や派遣SEの場合、一人あたりの月単価が100万円と言われており、経費等を差し引いて月60万円程度がSEの手元に入ると言われています。
契約社員や派遣SEだと、案件がなければ瞬く間に収入がゼロになることもありますが、安定して仕事を受注できれば場合によっては正社員よりも高い年収を得られる場合もあります。
一方、フリーランスSEは、顧客が払う報酬を「中抜き」されることがないので、同じ仕事をしたとしても多額の収入を得ることができます。
しかしながら、フリーランスになると、本業であるSE以外の仕事も多くなる他、営業活動や事務作業まで全て自分行う必要がありますし、相当のスキルと信頼が仕事の受注すらままならないことも多々あるのです。
ただ、「自身の腕一本で生きる」という不安とプレッシャーとそれに相反する挑戦心が交錯する中で働くことに生き甲斐を感じる職人気質のSEも少なくないそうです。
終身雇用や定期昇給と言った日本の企業スタイルが過去のものとなりつつあるとは言え、安定を求めるのなら正社員を、腕に覚えがあるならフリーランスという選択をするのが賢明であると思われます。
フリーランスと正社員との比較
フリーランスと正社員のメリットとデメリット
フリーランスで働くことについて、メリットとデメリットをコンパクトにまとめているサイト。SEでも同じことが当てはまります。将来フリーランスを目指す人はぜひ見ておくべきページです。
フリーのSEの収入について書かれているコラムです。フリーになると一般的に、会社員の時代よりも収入が増えることがメリットと言われていますが、その現状は…
フリーランス体験談
大手SIerから様々な会社で経験を積んでフリーランスになったSEの事例。フリーランスになろうと考えている方は必見の体験談です。
正社員→フリーランス→正社員というキャリアを歩んだケース。今会社に所属しており、正社員からフリーランスを目指す方だけでなく、フリーランスから正社員を目指す人にも参考になる転職体験談です。
フリーランスになる方法
フリーランスになる方法【総合編】
フリランスになるにあたり、何が必要かが丁寧に書かれているページです。SEでフリーランスになる方法を知りたい方はまずこのページを見ておきましょう。
フリーランスになる方法【書類申請編】
個人事業の開廃業届出書の書き方について書かれているページ。これを見れば開業届の提出はばっちりです。
所得税の青色申告承認申請書の書き方について書かれています。
個人事業開始申告書の書き方について書かれているページです。自治体ごとに提出のルールが異なることに注意してください。
フリーランスになる方法【その他】
フリーランスになる準備をしよう!独立前に知っておいてほしいこと。
フリーランスの申請以外のことも書かれているページです。会社員のうちにしておくことがまとめられており、辞める前に読んでおくべきでしょう。
フリーランスになってからのエージェント選び
レバテックフリーランス
業界でもトップクラスの案件紹介サービスです。取引先にも頻繁に足を運んでおり、エージェントの専門知識が豊富なことが特徴です。キャリア相談にも対応しており、どうすればフリーランスになればいいか分からないSEの方でもバッチリです。
ハッピーエンジニア
2005年から開始している案件紹介サービスです。エンドユーザや大手Sierのみならずベンチャー企業、中小企業など幅広く案件を取り扱っています。
フォスターフリーランス (旧)スキルサーフィン
案件紹介サービスの一つ。フリーのSEのエンジニアを支援するサービスが豊富なことが特徴です。
エンジニアナビ
エンジニアナビは案件紹介だけでなく、フリーランスのSE同士の情報交換も行われています。初めてフリーランスとして働く方も安心できるサービスが多いことが魅力です。
プロシート
こちらは週2日から働くことができる求人がたくさんあることが特徴です。短い日数で収入を得たいという方は必見です。
グッドワークス
グッドワークスは2007年からスタートしたサービスです。エンドユーザーから直接依頼の案件が多いことが特徴です。
ITプロパートナーズ
エンジニア、デザイナー、ディレクターなど自分のスキルで、IT/Web業界の起業家やフリーランスを自立サポートするサービスです。「週2回」からプログラミング、デザイン、ディレクションなどのお仕事をエージェントから紹介しています。
Pe-BANK
首都圏コンピュータ技術者は豊富な案件数に加え、営業代行などのサポートが充実しています。
インディコ
indecoは担当者の返信が早く、スピード感のある対応をすることが特徴です。すぐにエージェントに相談してみたい方はおすすめです。
A-STAR
A-STARはITエンジニア・Web業界で、10年以上も続けているサービスです。ニッチな条件、通常の求人媒体では扱っていないような案件が豊富なのが特徴です。
A-STAR
最後に確認して欲しいポイント
これまで、フリーランスを目指すSEにおススメのサイトをご紹介してきましたが、最も大切なことは、独立した結果が成功するにしろそうでないにしろ、「自分のした選択に後悔しない」ことなのではないでしょうか。
一度きりの人生の中で、人は人生を左右する大きな決断を下さなければならない瞬間に幾度か遭遇します。
SEを生業にしている以上、フリーランスになるか否かはその決断のひとつであるに違いありません。このページの情報が、決断の一助となれば幸いです。