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フリーランスが結婚を考えるときに知っておきたいこと

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2018年10月30日

フリーランスの皆さんは結婚されていますか?結婚をするときに相手に求める条件のうち、「収入や仕事が安定している」というのは重要な要素です。また、そのほかにもフリーランスの場合、さまざまな点で一般の会社員とは異なるところがあります。

結婚を考える上で、こうした不安要素を解決していくことは不可欠です。今回の記事は、これら不安要素を一つずつ説明し、安心して結婚に結びつくように解説していきます。

フリーランスと結婚する場合の不安要素

不安でいっぱい

「収入が安定しないのでは?」「仕事がなくなることが不安」などといった不安からなかなか結婚に踏み出せないフリーランスも多いと思います。どういった不安要素があるのか少し整理してみましょう。

「収入が不安定」という不安

やはりもっとも大きな不安要素は、「収入が安定しない」ということです。「発言小町」などといったインターネット上の掲示板でも、「相手がフリーランスなので、結婚すべきかどうか悩んでいる」といった書き込みが多くありますが、やはり主な要因として収入面での以下のような不安な気持ちが挙げられています。

  • 収入が安定しない
  • 仕事が途絶えてしまわないか
  • いつまで仕事を続けられるのか

こうした不安要素はフリーランスとして仕事をする上で避けて通れないものです。

不安定とされる根拠を考えれば、フリーランスは怖くない

結婚を考える相手からすると、不安が募るフリーランスですが、本当にフリーランスは収入が安定していないのでしょうか。
そもそも、世の中には「結婚するまで相手の給与明細を見たことがなかった」という人も沢山いますし、フリーランスに対する給与のイメージもあくまでも想像や印象だけで作られているのかもしれませんね。

フリーランスが会社員に比べて収入が不安定とされる根拠は、「給与支払いではない」ということと、「社会保険などの手当が充実していない」ことが挙げられるでしょう。
しかし給与というのは大きな仕事をしたからといっていきなり上がることはありませんし、また保険などは所詮は給与としてもらえるものが代替されているに過ぎません。
フリーランスは仕事毎にきちんと報酬を得ていて、その額は会社員よりも多いわけで、トータルで考えるとそこまで大きくは変わらないはずです。
要はフリーランスが自制心を持って貯めるべき金額を貯めたり、老後を考え、国民年金の他に、個人で加入出来る年金サービスを利用するなどすれば同じことです。(これについては後述します)

これからは「会社員」といっても安定が保障されない時代です。ですからフリーランスに経済的な不安を感じるのではなく、その人が行き当たりばったりの人生を過ごしていないかどうか、に注目するべきです。

フリーランスではローンが組めないのでは?という不安

「フリーランスはローンが使えない」とか「クレジットカードが持てない」という話、皆さんは聞かれたことがありますか?これは本当なのでしょうか。

実際にはフリーランスであってもローンは使えるし、クレジットカードを持つこともできます。しかし、審査の際にはいくつかのポイントをクリアしていることが条件となります。

  • 返済能力があること
  • 延滞など金融事故がないこと
  • 確定申告をきちんと行っていること

これらを詳しくみていくことにしましょう。

ローン審査の仕組みを理解すれば、不安は払拭できる

ローンとは、「必要なお金を借りて、分割返済していくこと」です。貸す側の金融機関にとっては、当然相手からお金を返してもらう必要があるので、相手の返済能力があることが融資の条件となります。

ローンの申し込みの際には、過去3年間の所得証明書の提出が求められるケースが多く、そこで安定した収入が得られているか(=返済が見込めるかどうか)が判断されます。

金融事故の有無

金融事故というのは、クレジットカードの支払いや携帯電話料金の滞納、支払い遅れなどのことで、これらは社会的信用を左右するものです。

こうしたことがあるとローンを組む際に、マイナス要素となります。ちなみに携帯電話で何度もMNPでキャリア変更を繰り返すと金融事故になってしまう事例もあるようですので、注意が必要です。

確定申告はきちんと行っているか

フリーランスの場合、毎年の確定申告が必要になります。これもしっかりと行なっていることは信用の高さにつながります。

ちなみに、節税対策として所得を低く見せるといったことはよくないのでやめておきましょう。そのあたりはマイナンバー制度の施行により、より明確に国税庁の方で把握することができるようになっているので、注意が必要です。

一般的にはローンなどの審査では、過去3年分の所得証明書が必要となるので、覚えておきましょう。

フリーランスでは年金受給が少ないのでは?という不安

老後、働けなくなれば年金を受け取って生活することが一般的ですが、フリーランスでは「年金が受け取れないのでは?」「受け取れたとしても、受給額が少ないのでは?」と思う人も少なくないようです。

フリーランスが加入できる保険や年金を利用すれば安心

サラリーマンであれば、病気やケガの際には社会保険があり、それを利用することができます。また老後は厚生年金を受け取ることができます。しかし、フリーランスの場合はどうなるのでしょうか。

国民健康保険

国民健康保険は、会社員ではない自営業の人などが加入している保険で都道府県と市町村が運営する公的な保険制度です。フリーランスも個人事業主であり自営業の一種であるため、基本的には国民健康保険に加入することになります。

国民年金

サラリーマンの厚生年金と異なり、国民年金は国民年金法などによって定められている公的保険で、自営業や定年退職した人はこれに入ることになります。

フリーランスも自営業の一種であるので、国民年金に加入することが必要です。手続きを忘れると未納期間となり年金受給額が減る可能性があるので注意しましょう。

国民年金基金

厚生労働省が公表している「平成28年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の平均受給額は月額14万7千円であるのに対して、国民年金は5万5千円しかありません。これではあまりにも少なすぎます。国民年金基金は、それを補うためのもので、自分で決めた一定額を積み立てていくものです。

個人型確定拠出年金

「公的年金が信用できない」などと言われて久しい現状があります。若年層にとっては元本割れする可能性もあることや、年々受給開始年齢が引き上げられるなど「本当に受け取れるのか」と不安になっている方も多いのではないでしょうか。

確定拠出年金(iDECO)は、金融機関が行なっている保険サービスで、月々の掛金は5000円から68000円まで自由に決めて積み立てることができます。60歳にならないと受け取れませんが、逆に言うと受給開始年齢がどんどん先送りされている公的年金と違って60歳になれば受け取ることができるので安心です。

健康保険組合への加入

公的なものである国民健康保険は自営業や退職した人などが加入するものですが、他の健康保険組合でも加入資格によっては利用できるものがあります。

健康保険組合のうち、厚生労働省の資料ではフリーランスが入れる可能性のある「一般健康保険組合」は39ありますが、いずれの組合もその職業に従事している証明、同業の組合に所属していること、などハードルは高くなっており、実際には簡単に入れるものではないのも現実です。

ただ、条件が整って加入できるのであれば国民健康保険より保険料が安くなる可能性があるので、検討しても良いでしょう。

医療保険やがん保険・傷害保険

保険会社によって提供される各種保険は、万が一の病気で入院することになった時などに入院費用が出るなど、非常に助かるものです。保険料としては比較的安いものなので、万が一に備える意味で加入しておくのも良いでしょう。

ただし、結婚してから見直すケースも多いので、高価な保険は入る必要はありません。

所得補償保険・就業不能保険

サラリーマンと違ってフリーランスの場合、病気やケガで仕事ができなくなると即収入はゼロになってしまいます。これでは生活が立ち行かなくなりますよね。

独身ならまだしも、家族があり、子どもがいると学費など一定の出費は必ず発生します。こうした時に役立つのが「所得補償保険」や「就業不能保険」です。これらの保険は、万が一働けなくなった場合に月々の生活費をサポートしてくれるものです。

一定の収入があるということは安心感につながりますよね。

補足:フリーランスでも利用できる配偶者控除

サラリーマンの場合の年末調整などには「配偶者控除」の欄があります。しかし、何も配偶者控除はサラリーマンだけのものではありません。フリーランスや自営業でも配偶者控除は受けられるのです。

ただし、フリーランスの場合は、「配偶者が納税者と同一生計であること」「青色申告者の事業専従者として給与支払いを受けていないこと」が条件として掲げられています。

また、配偶者控除には次の2点があります。

  • 配偶者控除:配偶者の年間所得が38万円まで
  • 配偶者特別控除:同じく123万円まで

配偶者の年間所得が38万円までの場合は全額控除されるもので、38万円超え123万円以下の場合は段階的に控除されます。なお、この基準は2017年の税制改正により変更されています。

結婚したいフリーランスのための婚活の仕方

フリーランスでも結婚したい

さて、フリーランスの場合も生活を安定させるためのさまざまな方法があることがお分かりいただけたのではないでしょうか。しかし、フリーランスが抱えるさまざまな不安定要素をクリアしたところで、相手がいないことには話は始まりませんよね。

では、フリーランスの人が結婚したいと思った時、婚活はどのようにすれば良いのでしょうか。

出会いの機会を増やそう!

ありきたりですが、まず大切なことは「出会いの機会を増やすこと」です。出会いの機会を増やす方法にはいくつかあります。

  • 婚活パーティに参加する
  • ネットのマッチングサービスに登録する
  • 結婚相談所に登録する

いろいろな方法がありますが、もっとも手軽に始められるのが「婚活パーティへの参加」ではないでしょうか。さまざまな業者が開催するものや、最近では自治体など公的機関が開催するケースもあります。

婚活パーティも、料理やアウトドア、特定の趣味のものなどさまざまな種類があります。自分に合ったものに参加して共通の趣味を持つ相手を見つけましょう。

ここで大切なことは、「単に参加する」というだけでなく、「参加することを通して学ぶ」「自分を磨く」ことを忘れないことです。相手とのコミュニケーションの取り方やTPOに合わせた服装や振る舞いを一つ一つの機会を通して学びましょう。このことが出会いから成婚に繋がるまでの大切なポイントです。

出会いから初めてのデートへ

晴れてパーティなどでカップル成立となったあかつきには、デートということになります。

基本的には、「次のデートにつなげる」ということを意識して、コミュニケーションを楽しみながら相手との間にある壁を取り除いてより親密になることを心がけましょう。また、相手がフリーランスという職業について質問してきた場合は、不安感を与えないような答えをする必要があるので、あらかじめ準備しておきましょう。ただし、当然ですが嘘や誇張はだめです。

結婚を切り出すまでに意識すること

婚活パーティなどで出会う場合、参加者は結婚を意識し、結婚するために参加しているので比較的進展が早いことが多いです。

単に「デート」という恋人同士の関係から結婚となると、やはりフリーランスとしての実態や相手の持つ不安要素に向き合う必要があります。当然ですが、相手の両親もフリーランスという職業については不安感を持つ可能性があります。

そこで、この点についてはしっかりと納得が得られるまで話し合って解決しておくことが大切です。

それが出来たなら、あとはあなたのひと押しです。

最後に

「そろそろ結婚したい、でもフリーランスって」とか「相手がフリーランスだけど、結婚して大丈夫かな」などと考えている人は多いのではないでしょうか。

今や、フリーランスであっても今回紹介したようなさまざまなセーフティネットが準備されています。また、まさに今、政府による「働き方改革」でフリーランスに対する「最低賃金保障」など待遇の改善に向けた議論も始まっています。

こうした追い風の中で、ともに人生を支え合い歩む人を見つけることはとても意義のあることです。ぜひ、この記事を参考にしてフリーランスであっても問題ないということを理解し、結婚へ踏み出すためのきっかけとしてください。

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