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個人事業主の職種とは?一覧を系統別にご紹介

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2023年05月31日

個人事業主といえば、店舗や工場などの経営者をイメージする方も少なくないでしょう。

実際には弁護士や税理士などの士業や、ミュージシャンや漫画家、ユーチューバーやスポーツ選手も個人事業主のカテゴリに含まれるのは確かです。

ここでは、個人事業主の職種および特徴を系統別にご紹介します。

・個人事業主の仕事~エンジニア系~
・個人事業主の仕事~クリエイティブ系~
・個人事業主の仕事~教育系~
・個人事業主の仕事~士業~
・個人事業主の仕事に向いている人
・個人事業主の仕事の取り方

この記事が役に立つ方

・個人事業主として働くことに興味のある方
・個人事業主の多岐にわたる職種を知りたい方

個人事業主とは

個人事業主には”個人”で事業を営む人が該当します。
個人事業主と似たような言葉に「自営業」があげられますが、自営業の中には株式会社や合同会社などの「法人」が含まれているため、厳密には違うカテゴリです。

ただし独立して事業を自身で行う点においては、個人事業主と自営業は共通しています。
どちらも所定の手続きを踏むことで、家族や従業員を雇用することも可能です。

あえて表現するならば、基本はソロ活動であるのが個人事業主。
主にグループやユニットでの活動となるのが自営業と言えるかもしれません。

個人事業主の仕事~エンジニア系~

まずは個人事業主の職種として、ITエンジニア系をご紹介します。
IT企業などへの就職後に業務経験を積み重ねつつコネクションを構築し、個人事業主として仕事を請け負うパターンが一般的です。

エージェントからの紹介や、クラウドソーシングサイトから案件を受注する方も見受けられます。

アプリケーションエンジニア

アプリケーションエンジニアには、スマホアプリなどの開発業務に携わるエンジニアが該当します。

スマホアプリのほかにも、ECサイトやSNSなどで使用するWeb系のアプリ。
家電や銀行ATMなどの組み込み系アプリや、企業の業務改善を目的とした業務系アプリの開発案件が存在します。

アプリケーションエンジニアの業務内容は以下のとおりです。

・要件定義
・設計
・開発
・テスト
・運用・保守

上記の工程のすべてに対応できる知識やスキルが求められます。

インフラエンジニア

インフラエンジニアは、企業のインターネット接続や利用に関わる基盤(インフラ)となるサーバーや通信回線などの管理および保守業務を担う人たちの総称です。
インフラエンジニアには、主に次の職種が該当します。

職種

業務内容

サーバーエンジニア

メールやWebサーバーなどの設計および構築、トラブル対応を含む運用や保守

ネットワークエンジニア

ネットワーク環境の設計および構築、トラブル対応を含む運用や保守

セキュリティエンジニア

ネットワークシステムのセキュリティ対策

フロントエンドエンジニア

Webデザイナーのデザインを具現化する役割を担うのが、フロントエンドエンジニアです。HtmlやCSS、JavaScriptやPHPのコーディングにて、ユーザーが使いやすく閲覧しやすいサイトとなるように構築していきます。

中にはWebデザイナーと兼用するケースも見受けられることから、Webデザイナーの平均年収が目安となるかもしれません。

スマートフォンエンジニア

スマートフォンエンジニアは名前からイメージできる通り、スマートフォンで使用されるアプリやSNS、ソーシャルゲームなどの開発や設計を行う職種です。
iPhoneではSwift、AndroidスマートフォンではJavaやKotlinが用いられます。

プログラム言語のスキルはもちろんのこと、デザインやシステム開発、データベースの設計や構築の業務経験やスキルを持つ方ほど活躍の場が広がるのは確かです。

スマートフォンエンジニアは、担当する工程などで業務内容とともに収入が異なります。

プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャー(PM)とは、案件(プロジェクト)ごとの責任者に与えられる称号および職種です。
主な業務内容 は次のとおり。

・プロジェクトの実行計画の作成
・人員の配置
・資源の調達
・進捗や予算の管理
・品質や納期の管理
・クライアントへの報告、相談、ミーティング
・クライアントへの完成したシステムの説明やアフターフォロー
・プロジェクトの総括

エンジニアやプログラマーとしての業務経験の他、クライアントやチームメンバーとのコミュニケーションスキルが求められます。

個人事業主の仕事~クリエイティブ系~

個人事業主の仕事として、クリエイティブ系にカテゴライズされるものも存在します。
民間の資格を取得後に副業的な位置づけでスタートし、需要の高まりとともに本業となる方も少なくないようです。

カラーコーディネーター

カラーコーディネーターは色彩に関する豊富な知識を持ち、デザインなどの業務に活用するための提案を行う職種です。

民間で運営される講座 の受講と検定試験の合格によって、カラーコーディネーターの資格が取得できます。

主な仕事内容は、同じようにカラーコーディネーターの資格取得を目指す方への講師業務です。

フラワーデザイナー

フラワーデザイナーとは、生花を用いた華やかで効果的な演出を担う職業です。
結婚式場やテレビの撮影現場、ホテルなどのイベント会場が活躍の場となります。

生花店などに勤務する方が大半 であり、フラワーデザイナーとして独立して仕事を請け負う方はそれほど多くはありません。
民間のフラワーデザイナー資格を取得後に講師業務に就く方 も見受けられます。

Webデザイナー

Webデザイナーは企業や団体、個人などから依頼さたWebサイトの作成を生業とする職種です。
デザインの制作会社などに勤務した後に、独立して仕事を請け負うようになる方が多いかもしれません。

自身で考案したデザインを形にするためのHtmlやCSS、Javaなどのプログラム言語のほか、Photoshopなどのソフトを活用するスキルが求められます。

ラッピングコーディネーター

デパートや各種専門店にて商品を購入した際、贈答品用などの用途に合わせた包装を施すのがラッピングです。
ラッピングコーディネーターとは、場面ごとにセンスの良いラッピングのアドバイスを行う職種を指します。

民間資格 の取得後に定期的な講師業務を依頼される方であれば、個人事業主として生計を立てられる可能性があるかもしれません。

ハンドメイド作家

自身で作成したオリジナルの工芸品を販売する職種です。
ハンドメイド作品には、アクセサリーや小物、衣服やバッグなどがあります。

SNSやフリマアプリなどで作品を公開および出品後、購入を希望する方との交渉を経て売買が成立する形です。
専門店などでの委託販売を選ぶこともできます。

原価がこれくらいなのにどうしてこの価格になるんですか?もっと安くしてくだい、などの心無いコメントに悩まされるケースもあるかもしれません。

どちらかと言うと趣味の延長という印象が強いのですが、戦略的にブランドの構築を図れるようなしたたかな方のほうが成功率が高いでしょう。

イラストレーター

イラストレーターは、出版社や広告代理店などの企業から依頼されたイラストを提供する職種です。
小説やエッセイの挿絵や表紙、商品や広告のデザインに採用されることで報酬が得られます。
イラストが版権として登録された際には、印税的な収入を受け取ることも可能です。

自身のイラスト集を自費出版したものを、即売会や専門書店で販売するパターンもあります。

個人事業主の仕事~教育系~

個人事業主の仕事には、人に自身の持つ知識やコツを伝える”教育系”に該当するものも含まれます。

塾講師

一昔前であれば珠算(そろばん)や書道などが塾のイメージでしたが、時間の経過とともに学習塾、特に進学塾や予備校の印象が高まっているかと思われます。

大学受験の有名校への合格実績が豊富な講師の中には、千万単位の年収を記録する方も少なくありません。
テレビタレントのように扱われる講師も見受けられるほどです。

一定以上のレベルの大学を卒業していることと、学生時代から家庭教師などの経験を積むことが塾講師としての成功につながるかもしれません。

着物の着付け師

成人式や結婚式、入学式や卒業式、花火大会や地域の祭事などで着物を着る方は、時代の流れに関わらず存在します。
着物が日本の伝統衣装や民族衣装であることが大きな理由です。

一方で、着物は着用することが難しい衣装でもあります。
祖父母などに教わるか自身で調べて着方を学ぶ以外には、着物の着付け師に教えを請うのが一般的です。

着物の着付け師には正しい着物の着方はもちろんのこと、用途や場面ごとにふさわしい柄などを選ぶことが求められます。
専門店への就職のほか、美容師と兼業する方もいるようです。

マナー講師

某テレビ番組の影響で注目を集めた職種です。
企業の新入社員研修などの講師業務が主な活躍の場と言えます。
「謎マナー」の類の疑念を抱かれぬよう、信憑性を高める話術と営業能力がカギとなり得るでしょう。

資格の取得から仕事につなげるパターンもありますが、他の職業で上司やコーチ役を務めていた方のほうが、突発的な事態への対応に長けているかもしれません。

個人事業主の仕事~士業~

ここからは士業(しぎょう /さむらいぎょう )と呼ばれる「○○士」の職種を紹介します。
いずれも専門の国家資格を取得することが必須であり、資格の取得後に実務経験を経てから独立することが一般的です。

行政書士

行政書士の主な業務は、役所に提出する書類の作成です。
書類の提出先には国や官公庁、地方公共団体(都道府県庁、市区町村役場)があげられます。
行政書士が担当できる主な申請手続きは次のとおり。

・飲食店の営業許可申請 
・建設業許可申請
・風俗営業の許可申請
・農地転用許可申請
・道路使用許可申請
・車庫証明
・NPO法人許可申請
・旅館業許可申請
・永住許可申請など

この他にも遺産分割協議書や遺言書の作成なども、行政書士が請け負うことができる業務です。

中小企業診断士

中小企業診断士は、経営コンサルタントを生業にしたい方のための国家資格です。
企業に勤務しながら、コンサルタンティング業務やマーケティングなどの部署で活躍する方も見受けられます。

中小企業診断士の主な業務内容を以下の表にまとめてみました。

 

主な業務内容

公的業務

行政機関や商工会議所などでの窓口相談 
企業への専門家派遣

民間業務

企業ごとのコンサルティング
事業計画、創業支援、融資の相談、事業承継など

研修、講師

独立診断士としての企業研修
大学や専門学校などの講師

税理士

税理士は企業や個人事業主などの税金に関する相談や、決算書や確定申告書の作成 および所轄の税務署への提出を行う職種です。

税理士試験への合格後、税理士事務所や会計事務所にて業務経験を積み重ねてから独立するケースが多いかと思われます。

社会保険労務士

社会保険労務士は雇用や労働に関する問題を解決することを目的とした職種です。
社会保険労務士の主な業務には次のようなものがあげられます。

・労働社会保険の手続き 
・労務管理の指導や相談
・年金の相談など

中でも雇用に関する補助金や給付金の申請代行や、健康保険や雇用保険などの加入申請などを担うことが多いかもしれません。
行政書士と兼業する方も見受けられます。

個人事業主の仕事に向いている人

個人事業主の仕事に向いていると思われるのは、次のタイプに当てはまる人です。

・前向きな人
・仕事が好きな人
・営業力のある方

前向きな人

個人事業主は実務や営業はもちろんのこと、経理や事務作業も行うことになります。
仕事を進めていく上で、ミスやトラブルを避けることは困難です。

その都度落ち込むのは仕方ないとしても、速やかに気持ちを切り替えて次のタスクに向かう能力が求められます。

クライアントとの報酬や仕事内容に関する交渉も自身で行う必要があるため、前向きかつタフな精神力を身に着けられるか?否か?がカギとなり得るでしょう。

仕事が好きな人

自身で的確にコントロールできる方を除けば、個人事業主の業務時間は24時間年中無休です。
自宅などで業務を進める方も少なくないため、ONとOFFのメリハリを自身でつける必要があります。

ニュアンスとしては、仕事が「好き」というよりも、仕事が「苦にならない」人のほうが向いているかもしれません。

営業力のある方

最初から安定した取引先がある場合ならともかく、大抵の個人事業主は仕事を獲得するための営業が必須です。

「がんばります」「やる気があります」で取れる仕事はそうそうありません。
ポートフォリオや実績とともに自身に何ができるのか?自身がクライアントに対してどのように役に立つのか?をアピールすることが大切です。

個人事業主の仕事の取り方

個人事業主の仕事の獲得方法として、次の3つが考えられます。

・人脈の利用
・自身のサイトやブログにてアピール
・エージェントの利用

人脈の活用

高確率で仕事を獲得するには、すでに仕事をした経験や実績のある相手から案件を依頼してもらうやり方があります。

まずは「はじめの一歩」として、これまでのコネクションを当たってみると良いでしょう。
メールやメッセージなどで「独立したこと」を知らせるだけでも充分な価値があります。

相手も自身のスキルや実績を理解していることから、報酬面はもちろんのこと、継続した案件を依頼される可能性が高いです。

自身のサイトやブログにてアピール

職種にもよりますが、自身で作成したサイトやブログにてアピールすることも仕事の有効な獲得方法です。
SNSや動画投稿サイトを利用するのも良いかもしれません。

何ができるのか?何を得意としているのか?相手にとって有用な人材であるか?をアピールすることが大切です。
これまでの実績とポートフォリオを確認できるようにしておきましょう。

エージェントの利用

ITエンジニア系などの職種の場合、エージェントの利用も忘れてはなりません。
安定した案件の受注には、エージェントの登録が大いに役立ちます。

複数の候補から良い条件の案件を選ぶことができるだけでなく、エージェントからの紹介による案件の受注もあるかもしれません。

まとめ

ここまで、個人事業主の職種に関する以下の項目を紹介してきました。

・個人事業主とは
・個人事業主の仕事~エンジニア系~
・個人事業主の仕事~クリエイティブ系~
・個人事業主の仕事~教育系~
・個人事業主の仕事~士業~
・個人事業主の仕事に向いている人
・個人事業主の仕事の取り方

個人事業主になるためには、所轄の税務署に開業届を提出する必要があります。
同時に青色申告承認申請書も提出できると完璧です。

自身がどのような職種に就きたいのか?にもよりますが、就職して業務経験を積むことが近道となる職種が多い傾向があります。
業務に関連する資格の取得が有利に働くケースも少なくありません。

「特にやりたい仕事がないが、将来的に個人事業主になることも考えている」方の場合には、貯蓄をメインとした資産形成がおすすめです。

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