ソフトウェア品質について全6回に渡って解説をしていくシリーズの第02回目です。
今回は「ソフトウェア品質保証のポイント」というテーマについてお伝えしていきます。
「プロセス品質」と「プロダクト品質」とは。
「プロセス品質」と「プロダクト品質」の重要なポイント。
品質管理とは。
そして「品質管理の鍵」について、詳しく解説をしていきます。
ソフトウェア品質保証の原則
ソフトウェア品質保証の原則とは、「プロセス品質」と「プロダクト品質」の両面から保証する、ということです。これが非常に重要なポイントとなります。この「プロセス品質」「プロダクト品質」について、詳しく説明をしていきます。
プロダクト品質とプロセス品質について
ソフトウェアというよりも工業製品、工場で作られたものが出荷されていく工程、というのを例にお話ししていきます。製品は最終的に出荷検査を受け、設けられた基準の範囲内に入ったものだけが合格品として出荷されて行きます。作られたプロダクト(もの)の品質が本当にいいものであること、ということを見る、ということになります。
その合格した基準内のものだけを出荷していけば、外には良いものだけが出ていきます。必ず良いものを出している、ということを保証出来るということです。
ただ、例えば不合格品が増えていくと、会社にとって利益率などに影響していきます。不合格品をなるべく出さないようにして合格品を多く出していきたい、と思う中で、どのようにすればいいのか。
こういった流れに、「プロダクト品質」と「プロセス品質」はどのように関わってくるのか。詳しく解説をしていきます。
プロセス品質とプロダクト品質の重要なポイント
プロセス品質とプロダクト品質というのは、どちらか片方だけをよくする、ということが通用しません。なぜ両面から保証をしなければならないのか。前回(ソフトウェア品質 第01回「ソフトウェア品質ってどういうこと?」)でもお伝えしたPressmanの言葉を引用しながらお話をしていきます。
品質管理とは
前回のソフトウェア品質 第01回【ソフトウェア品質ってどういうこと?】でも触れましたが、ISO9000、品質マネジメントシステムの中で定義されていることを改めてお伝えしていきます。こちらは全産業に渡って通用するような定義になっています。この中で品質保証とは「品質要求事項が満たされるという確信を与えることに焦点を合わせた品質マネジメントの一部」と定義されています。この定義について、品質マネジメントがどのような要素で構成されているのか。そしてどのように実行するかということ。これらについて詳しく解説をしていきます。
品質保証の「鍵」
一般的には「品質管理」と「品質保証」というものが合わさって「品質保証」と理解されているのでしょう。その理解で問題ないのですが、品質保証というのは「結果としてお客様が納得する」ということが重要になります。では、お客様を納得させる方法にはどのようなものがあるのでしょうか。具体的な例も含めながらお話をしていきます。
ソフトウェア品質の専門家 株式会社イデソンの誉田直美さんの解説動画です。
誉田 直美さま ご紹介
誉田直美(ほんだ なおみ)
株式会社イデソン 代表取締役
公立はこだて未来大学 客員教授 博士(工学)
経歴
ソフトウェア品質の専門家として、30年以上に渡って大手電機会社で活躍。ウォーターフォールモデル開発およびアジャイル開発の両方に精通し、現場での豊富な経験を保有している。近年では、AIシステムの品質保証にも関わる。単なる知識にとどまらず、現場の事情を考慮した実践的な品質保証が特徴である。
2020年、㈱イデソン設立。ソフトウェア品質に関するコンサルティングを中心に活動している。執筆や講演による啓蒙活動にも力を注いでいる。
主な著書・執筆活動
品質重視のアジャイル開発 ~成功率を高めるプラクティス・Doneの定義・開発チーム編成~ (日科技連出版) 2020年9月発行
ソフトウェア品質判定メソッド ~計画・各工程・出荷時の審査と分析評価技法~(日科技連出版、編著) 2019年8月発行
ソフトウェア品質会計(日科技連出版)2010年発行 <2010年度 日経品質管理文献賞受賞>
ソフトウェア品質知識体系ガイド 第3版–SQuBOK Guide V3- (オーム社、監修) 2020年11月発行
なおV2( 2014年11月発行)は執筆リーダー、V1(2007年11月発行<2008年度 日経品質管理文献賞受賞>)は著者として執筆に継続的に関与
ソフトウェア開発 オフショアリング完全ガイド(日経BP社 共著)2004年10月発行 見積りの方法(日科技連出版、共著)1993年
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