プロダクトマネジメントについて、全5回に渡り解説をしてきたシリーズの最終回です。
今回は「プロダクトマネジメントってなんだろう」というテーマについてお伝えしていきます。
今回のトピックス
- プロダクトマネジメントの違い
- 事業によって異なるプロダクトマネジメント
- 新しい業界の、新しいプロダクトマネジメント
- 歴史のあるプロダクトマネジメント
- 異なる用語のプロダクトマネジメント
- 業界ごとにプロダクトマネジメントがある
プロダクトマネジメントってなんだろう
これまでの動画では、プロダクトとマネジメントについてこのように解説をしてきました。
- プロダクトは、顧客の思いに応えるもの
- マネジメントは、自分が原因ではない問題を引き受けて解決すること
今回はいよいよプロダクトマネジメントについてお話をしていきましょう。明確な解説というよりは、概況になります。
プロダクトマネジメントの違い
2022年、プロダクトマネジメントは少し混乱していると言えます。
「プロダクトマネジメント」は一般的な言葉の組み合わせということもあり、様々な業界で用いられていますが、方法も関心も異なります。ここでは3つの観点から違いを紹介します。
1.プロダクトによって異なる
プロダクトについて、いくつかの観点から紹介してきました。
「顧客のニーズ」「体験価値」「中核要素」「間接要素」という構造。そして3つの分類である「物理的特性」「使用目的」「購買行動」です。
構造や分類の異なるプロダクトは、開発や販売、そして組織構造の大きな違いをもたらします。動画では具体的な例を用いて解説しています。
2.職位によって異なる
会社には「経営陣」「マネージャー」「現場」といった職位があります。この職位によって、関心のある問題やプロダクトの理解は変わります。
具体的に職種ごとにどのように変わるのか、動画では詳しく解説をしています。
3.分野や業界によって異なる
プロダクトマネジメントについて「まだ確立していない新しいアイデア」と考える人もいれば、「何十年もの歴史がある」と考える人もいます。
これは業界ごとにプロダクトマネジメントが浸透してきたタイミングの違いによるものです。
また業界別だけではなく、社内であっても機能別に理解が異なります。縦割りの強い企業では営業と開発、広報、販売はそれぞれ異なる考え方でプロダクトを扱います。分野や業界によって異なる、ということです。
プロダクトマネジメントの現状と、今後について動画内で解説をしています。
業界によって異なるプロダクトマネジメント
プロダクトマネジメントが「プロダクトによって異なる」「職位によって異なる」ことは社内でも起きやすく、実感されている方も多いでしょう。
一方で「業界によって異なる」ということがピンと来ない方もいるのではないでしょうか。
業界によって理解が異なる点について、詳しく解説をしていきます。
新しい業界の、新しいプロダクトマネジメント
インターネット技術に強く結びついた業界のプロダクトマネジメントの書籍が続々と出版されていますが、そもそも30年前まではインターネットを事業とする企業は存在していませんでした。
この分野のプロダクトマネジメントの発展はこの十数年によるものです。
動画ではソフトウェア開発者向けにサービスを展開しているアトラシアン社の表現や、2006年出版の「プロダクトマネージャーの教科書」(原著 The Product Manager’s Handbook)内の一文を紹介し、解説をしています。
歴史のあるプロダクトマネジメント
プロダクトマネジメント及びプロダクトマネージャーは、新しいアイデアではありません。
日本におけるプロダクトマネジメントの最初の本は、60年前の1966年に発売された「プロダクトマネージャー 開発から販売までの新しい布陣」です。この時のプロダクトマネジメントは、P&G社によるブランドマーケティングのアプローチでした。
このアプローチについて、動画では詳しく解説をしています。
さらに、日本においてはトヨタ社による別のプロダクトマネジメントの流れもありました。こちらも詳しく動画内で解説しています。
異なる用語のプロダクトマネジメント
用語が異なるだけで、同じような考えで取り組んでいる業界もあります。
小売業では製品(Product)の代わりに商品「Merchandise」という言葉がよく用いられます。
コンビニで毎週のように並ぶ新製品。この新商品開発の取り組みを「商品企画」「商品開発」または「マーチャンダイジング」と呼びます。
特に企画や製造もおこなう製造小売業(SPA)では活発で、ユニクロや無印良品を展開する良品計画社、各コンビニ企業が身近な存在です。
業界ごとにプロダクトマネジメントがある
このように新しい業界であればプロダクトマネジメントも新しいものとして扱われますし、歴史がある業界であればその歴史に寄り添ってきたプロダクトマネジメントがあります。
業界が変われば用語も変わり、プロダクトはマーチャンダイズ(商品)にもなります。
大型の書店の各業界コーナーを覗くと、それぞれの業界の書棚には業界に合った企画や事業計画の書籍があります。例えプロダクトマネジメントと名前が付けられていなくても、内容は類似するものです。業界ごとにそれぞれ異なるプロダクトマネジメントに相当する知見があり、それぞれ発展してきたのだと言えるでしょう。
動画の最後では、「プロダクトマネジメントとは何か」についてまとめています。
ぜひご覧ください。
プロダクトマネジメントで多くの実績を持つ 森 雄哉 さんの解説動画です。
株式会社witch&wizards(森 雄哉)ご紹介
https://www.facebook.com/wizards.na
https://note.com/mryy/n/n6f01561a6253
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